1月22日(日) ニコ生 岡田斗司夫ゼミ のハイライトです。
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今回も引き続き「キンコン西野またもや炎上」の件について、視聴者から寄せられた質問にお答えします。最終回です。
たぶん炎上の一番コアな部分は、ある声優さんが
「そういうことを売れている人がするから」
みたいなことを書いて、それに対して西野君が反論してるわけだよね。
その反論がトランプ型の反論なんだよね。
トランプのポストファクト主義の戦略というのは、ポストファクトの時代だからこそ、相手が言ったことを限定的に取り上げて、それに対して言質をとるような言い返しの仕方をする。
勝つための論法をやるんだよね。
この世の中を敵と味方に分けて、俺の言ってることがわかる奴は味方。俺の言ってることがわからない奴はバカ。部外者扱いにする。
トランプはよくこういう手法を使う。
基本的に勝ちたい人は、こういう論法を使う。西野君もホリエモンもそう。
彼らに言いたい。
お前ら、勝つことよりも、愛されることを選べよ。もう本当に、バカじゃないの?
ディズニーを超えたいと言う奴が、勝つことだけを選んで、こんなに憎まれてどうするんだよ?と思うのだけどさ(笑)
トランプ型の反論は、メリットもあるんだよ。
もうこれだけポストファクトだから、オピニオンしかないわけだよね。
去年の大統領選挙で、何故トランプが勝ったのかというと、もう実に簡単。
シンプルに言うと、アメリカの世論がトランプとアンチトランプしかなかったからだよ。
トランプ対ヒラリーじゃなかったんだよ。
大統領選挙の時は、トランプ対アンチトランプだった。
この状況を作ってしまったら、もうトランプの勝ちなんだよ。
選挙で、どっちが勝つのか。これはもう偶然の産物なんだろう。
何対何で勝つのかそこまでは俺はわからないよ。
ただこんな状況を作ってしまった段階で、もうトランプの勝ちだと僕は考えている。
だからこの炎上は、西野ファン対アンチ西野という状態が、もう今出来ちゃってるんだよね。
こう出来ちゃった以上、アンチ西野の人が、いかに精緻な論理を組んでエレガントに反論しようが、ツイッターでこんなの無茶ですよって、イラストをやろうが無駄なんだよな。
ファクト関係なくなってるんだもん。
なので、これに対して効果的な反撃したければ、彼の絵本より売れる絵本。もしくは素晴らしい絵本を作る。
素晴らしいというのは「バカでも分かる」というくらい良い絵本を作るしかないんだよな。
そうやって西野君以上の話題を作るしかないというのが、このポストファクト主義。
ファクトがただ単に思想でしかなくなってしまった、時代のあり方だと思う。
ヒラリーの敗因は「トランプはどうなのか」という問いかけしかできなかった所だと思ってるんだけど、僕自身はトランプ型、つまり敵を想定して
「こんなに敵は愚かだ。さあ笑ってやれ」
というような論法は、個人的には大嫌いなんだよね。
そういうふうにムキになって書くときの西野君も、わりと嫌いなんだよ(笑)
反論を確固撃破して論破しちゃうという手法は、負けず嫌いな人がついついやっちゃうんだけどさ。
あれは、男が下がるから本当はやめた方がいいと思うよ。
もうね、こういうことは本人に言った方がいいと思ってる。
3月のゲストに西野君を呼んだから。たっぷり聞いてみようと思う。
考え方として僕が出せるのは、このように感情が沸騰している状態のポストファクト時代では、ファクトチェックというのは無意味なので、収まるまで待つのがよろしいのではないのかなと。
それによって別にクリエイターが食える食えないの問題が、今すぐどうにかなるんではなくって、それによって感情的に反応して
「じゃあ俺もタダにする!」とか
「じゃあ俺は、西野を攻撃してちゃんとギャラをとる!」
と思った方が、たぶん損すると思うからスルーですね。
という常識人的な、大人の話をしてしまいました。
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