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2017年01月16日

岡田斗司夫のおすすめ本①アメリカ初の人工衛星打ち上げを成功させた女の子『ロケットガール』

1月8日(日) ニコ生 岡田斗司夫ゼミ のハイライトです。
岡田斗司夫の最新生放送はこちら⇒http://ch.nicovideo.jp/ex


今回は岡田斗司夫おすすめ本の紹介です。

 
年末年始に、いい本買いました。
『ROCKET GIRL』(ロケットガール)
メアリー・シャーマン・モーガンという女の人の伝記本です。
アメリカ初の女性ロケット学者。

1957年の10月。ソ連が人類初の人工衛星「スプートニク1号」を打ち上げました。
これでアメリカはパニックになったわけです。
「何が何でもアメリカも人工衛星を打ち上げろ」
大統領の命令が下りました。
「プロジェクト・ヴァンガード」ヴァンガード計画が始まったのです。
 
スプートニク1号から2か月後、ケープカナベラルで、海軍がヴァンガードロケットというのを打ち上げましたが、見事に爆発してしまったんですね。
その後フォン・ブラウンが出てきて、
「海軍のヴァンガード衛星は失敗しましたけど、陸軍の「ソー」というミサイルを応用したロケットだったら60日で完成させます」
と約束したんです。

周りの人間は
「ウェルナー、せめて90日と言ってくれ」
ということで90日と言い直して、アメリカのロケット体制を全部切り変え、見事に「エクスプローラー1号」をその翌年1958年打ち上げることに成功した。

そこに関係してきたのがこの女の子なんですよ。

メアリーは1921年・ノースダコタの農家の生まれ。
地元の州立大学で化学を専攻後、オハイオにあるプラントで化学者として武器弾薬を作っていた。
「P-51ムスタング」という銀色のカッコイイ戦闘機を作っていた。

日本軍に対するものです。時代が時代だからしょうがないんですけど。
あれを作っていたノースアメリカン・アビエーションという所で働いていたんですね。

そこでハイラインというロケット燃料を発明してしまう。
彼女がこれ発明してくれたから、エクスプローラロケットは発射が成功した。こういう事実があるんですよ。

アメリカ初の人工衛星は、まだ20代の女の子の研究のおかげで大成功した、という事実があるんです。

ただこの人自身はすごく控えめな性格で、わりと早めに引退しちゃって普通の家庭の主婦になったんですね。
それ以降、自分が若い頃に作った燃料を使ってアメリカがどんどんとロケットを打ち上げていくというのを見ながら、子供を4人育てていったそうです。

こういう「科学の歴史の中の女性」は、これまでほとんど取り上げられることがなかった。
でもここ数年、アメリカの出版業界や映画業界で
「男の歴史だと思っていた戦争の歴史」に「女性が深く関わっていた」
というのがすごく多いんですよ。

どうしてかと言うと、みんなヒラリー・クリントンが大統領になると思い込んでいたから。
本当に去年の11月まで、トランプが大統領になることは絶対にないと。
ヒラリー・クリントンがなる確率ほぼ10割とアメリカ中の人が思っていたんですね。
別に予想を外したのは、日本の政治評論家だけでなく世界中の人がはずしたんです(笑)

何ヶ月か前にヒラリー・クリントンの絵本を紹介しましたよね。
あの中で、アメリカの歴史の中でも、実はいろんな所で
「女性が支えていたんだよ」という話が書かれている。
もう1回アメリカの歴史・世界の歴史の中の「女の人」を見直そうというブームが来るだろうと思った。
だから、今回のような本が出てきたわけですね。


※文中にある「ヒラリーの絵本」はこちら
「2016/11/6 聲の形観たよ&アメリカ大統領選現地行ってきたよ語りSP」
https://goo.gl/mwxuqh 00:26:40~

 
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otakingex at 07:00コメント│ この記事をクリップ!

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