年寄りになって、金持ちになって、大成功して、油断しまくって、パプアニューギニアに行って、ひどい目に遭ってしまうというね(笑)。
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『ゲゲゲの鬼太郎』がヒットしたのはねずみ男のおかげ!? 岡田斗司夫が水木しげるを語る
2011/07/04 放送岡田斗司夫ニコ生ゼミより
この記事のポイント
- 水木しげるの人生は上がり下がりの連続
- 鬼太郎でいくらでも稼げるから、お金に頓着しない
- 水木しげるがパプアニューギニアで危ない目に遭った話
┃水木しげるの人生の上がり下がりの連続
水木しげるさんは、南方の戦地で左腕を失くしちゃった人じゃない。
その意味では人生を半分諦めてもおかしくないような逆境にあっているんだよね。人間のうんことかおしっことか食べるしかないみたいな場所では生きて帰ってきて、漫画家になったんだ。
「時代はロボットだ」と言われている時代に漫画家になって、妖怪を出して、ものすごくヒットして、お金がガッポガッポ入ってきたわけだ。つまり、水木しげるは人生の上がり下がりを何回か体験している。
┃鬼太郎でいくらでも稼げるから、お金に頓着しない
昔、『フィギア王』という雑誌の編集長から、水木しげるについてこんな話を聞いたんだ。
「水木さんは危ないんですよ。本当にお金に頓着ないから、怪しげなプロモーターがドンドン来て、◯◯やらしてくださいったら、全部『いいよ』って答えちゃう」
こんな感じだから、水木しげるを本当に好きな人間が防波堤みたいに守ってあげないといけない。そうしないと水木さんは「鬼太郎でいくらでも儲けられる」となっちゃうんだって(笑)。
作家っていうのは本当に面白いよね。その意味では水木しげるは自分勝手な人でもあるんだよね。インタビューのときも眠そうな顔してたけど、鬼太郎の話になったときは身を乗り出して、お金がどんなに儲かって、そして何をやっても使い切れなくて、「銭がガッポガッポ!」って話を散々するんだよ。
┃水木しげるがパプワニューギニアで危ない目に遭った話
鳥取県の皆生ってところに水木しげる記念館がある。
そこに行ったら水木しげる先生の年表みたいなものがあって、「第二次大戦中、パプアニューギニアより九死に一生を得て帰還」って書いてあるんだ。
南方から腕を失くしながらも、なんとか生きて帰ってきたんだけど、その後もあの人は当時の自分を助けてくれた少年と再会するためにパプアニューギニアに行ってるんだ。感動の再会を果たしてるんだけど、それがすごく嬉しかったんだろうね。
それからも、パプアニューギニアに何回も行ってるんだよね。多分油断したしまくってからだと思うんだけども、3回目ぐらいにパプアニューギニアに行った時に、どこかに閉じ込められて、本当の九死に一生だったらしいんだよ。
だから戦争中に死にかけたよりも、もっとすごい目に遭ってるんだよね。年寄りになって、金持ちになって、大成功して、油断しまくって、パプアニューギニアに行って、ひどい目に遭ってしまうというね(笑)。