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2014年10月21日

2020年には「なくなる仕事」 あなたはどうしますか?

なくなる職業なくなる仕事②
講談社の経済サイト『現代ビジネス』より
 

並べると壮観ですねぇ。

僕たちは就職しなくてもいいのかもしれない』 第1章で、岡田斗司夫が話していることの何よりの証拠とも言えます。

以下、第一章より引用です。

14.ITは仕事を奪う

 数年前、Googleが「みんなのビジネスオンライン」というサービスを始めました。
 あなたの仕事のためのサイトを無料でGoogleが作りますというサービスです。
 
 これ、すごいです。あらゆる仕事に対応しています。
 あなたの仕事が、たとえば訪問販売であれ、生け花の先生であれ、もしくは犬の散歩代行であれ、何かのお店であれ、それが仕事である限り、ちょっとした選択肢を選ぶだけでgoogleがあっという間にビジネス用のホームページを作ってくれます。
 15分でできますよ。専用のドメイン、自分だけのアドレス、ネットワーク上の住所も与えます、というサービスなんですね。

 わあ、便利になったと思ったと同時に、私はぞっとしました。
 どうしてかというと、これで食べている会社が今、日本中でたぶん数百から数千あるんです。
 ホリエモンがいた「ライブドア」という会社が「オンザエッヂ」と呼ばれていた頃もこれが仕事でした。
 20年前くらいの状態をよく覚えているんですけれども、そのころWindowsが発表され、日本がIT元年と言われていた頃、いろんな会社が「わが社もホームページを作らなきゃ」と考えるようになりました。ホームページ代行制作こそIT企業の主業務だった。

 いま現在は、さすがに「ホームページ制作代行はIT企業の主業務」とは言えません。
 それでもまだ今の日本では、ホームページを持っている会社は20社に1社もないんです。だからまだまだ稼げる、とITで起業した人も多かった。Googleのサービスができるまでは・・・
 この業種は上り坂だろうと考えた結果、「あなたの会社のホームページを作ります」という若者が作ったIT系の会社や、デザイン系の出版業界から転職してホームページを作るようになった人の会社が、日本中に数百から数千はあったはずです。
 これらの会社は数年以内に全滅します。
 
 個性的で競争力のある数%以外は、おそらくほとんどが業種変換か撤退となるでしょう。
 Googleがこんなサービスをポンと始めてしまったばかりに、それまであった産業が、ひとつ丸々無くなってしまうんですね。

 もちろんホームページを作るだけでなく、他のノウハウを売ることやコンサルティングも行うなど生き残り策はあると思います。
 しかしどうでしょう? Googleが「みんなのビジネスオンライン」で作ったホームページだけを検索上位に表示するようになれば、誰もが無料でできる「みんなのビジネスオンライン」で作るようになります。
 ホームページ制作代行という業種が、あっという間に「レッド・オーシャン(血まみれの海)」になってしまったわけです。


15.21世紀の世界

 ホームページが誰でも手軽に無料で作れる。
 これ、素晴らしいサービスのはずです。誰も文句のつけようがない。いわゆる「消費者の味方」です。
 でも「消費者の味方」=「国民の味方」ではありません。膨大な雇用を奪う「国民の敵」かもしれないんです。
 
 このような矛盾は、私たちの生活の周囲に、いくらでもあります。
 たとえばAmazon。もう当然のように生活に入ってきてしまっているネット通販の会社ですね。本を注文したら、ほとんど即日か翌日くらいに届きます。
 この便利なAmazonのおかげで、私たちの身近な町の本屋さんがどんどん潰れています。
 
 日本人は本を買うのは好きなので、本は相変わらず売れているんです。
 だから出版社はそんなに困っていません。消費者も困っていません。本が買いやすくなっていて、しかも選択肢が多くなっているため、便利になりました。近所の本屋で本棚分しか得られなかった選択肢が、Amazonを使えば何万冊という中から選べるんですから。

 みんなが得しているように聞こえます。
 でも、その一方で町の本屋さんは激減しています。
 2001年、書店は日本中で21000店ありました。11年後の2012年、15000店を下回っています。11年間で6000店の減少、つまり毎日1.5軒の本屋さんが潰れているのです。
 最近5年に限ると、毎年平均600店の減少率で、書店業界は深刻以上の打撃を受けています。
 
 同様にダメージを受けているのが、本を出版社からお客さんに運ぶ運送屋さん、取次と呼ばれる人達です。
 本を愛する人たち、読書を守ってくれて、それを仕事にしていた人たちがどんどん失業している。
 でも、みんなAmazonで安く手軽に本を買い、そしてブックオフに売りに行きます。
 結果として街の本屋が潰れて、Amazonとブックオフが栄えている。

 これは自然の流れ、ビジネスの必然なのか? 世の中が勝ち組と負け組に二分されるなら、さっさと勝ち組につけばいいのか?
 要するにいま、Amazonが儲かっているなら、Amazonに就職すればいいのか?
 ブックオフは儲かっている。それなら、ブックオフに就職すればいいのか?

 これもわかりません。本屋がここまで危機的な状況になるなんて、Amazonが大成功するまで誰も想像していませんでした。
 日本人は、本はネットで買わないと言われていましたから。最初にビーケーワン(bk1) というオンラインで本を買えるサイトが登場したとき、大半の出版社が「あまり売れないだろうから、在庫に協力できない」と言ったそうです。
 
 でも、Amazonが成功して状況が全く変わってしまいました。今や本はネットで買うのが当たり前。正直いって、日本の小さな本屋さんの将来はたいへん難しいです。
 よほど面白いことをやっているか、工夫をしてないと、生き残れなくなってきているのです。

 しかしAmazonやブックオフの天下も永遠には続かないでしょう。
 Amazonと同様に、たった1人の若者のアイディアで書籍や流通にもう一度大革命が起こったら、Amazonもブックオフも消えてしまいます。

 グローバル企業であっても安心できません。IT産業最強の一つと言われたアメリカン・オンラインはFacebookによって叩きつぶされました。
 AmazonだってGoogleだって、一年先はわかりません。
 Amazonは、本以外の商品もどんどん通販しています。いまや世界最大の総合オンライン通販サイトです。

 不思議なことに、Amazonや楽天が成功するまで誰も、日本でオンライン通販が成功すると信じている人はいませんでした。
 いまから20年ほど前、日本中のデパートがチャレンジしました。三越や伊勢丹や高島屋はすごくお金をかけて通販サイトを作りました。
 まだダイヤルアップ接続といわれるデータ量の少ない時代に、むりやりバーチャルリアリティっぽい通販サイトを作って大失敗したデパートもありました。

 結果、デパートの通販サイトはひとつとして成功しませんでした。
「日本人はネットで物を買わない」というのが業界の通説になりました。
 海外がどうであろうと日本人はテレビショッピングなんかしないし、ネットショッピングなんかしない、と。

 テレビショッピングをしないっていうのが30年前の常識で、ネットショッピングをしないっていうのが10年くらい前の常識です。
 それが覆されてしまった。
 
 消費者はちょっと便利になり、安くものが買えるようになり、結果として数万人から数十万人の職が失われる事態になっています。

 同様にAmazonも安泰ではない。誰かがAmazonと違うものを思いついたら、翌年にはAmazonは倒産するかもしれないんです。

 どんなに訳知り顔の経済評論家が「グローバル企業は潰れない。彼らはプラットフォームを握ってるから」とか言っても信じちゃダメです。
 同じ彼らは20年前に「日本人はテレビショッピング しない。ネットショッピングしない」と言い続けた連中だから、「いまの常識」を言い続けているだけです。

 IT系の企業に入れば安心でもない、Googleの新サービスができた瞬間に失業です。
 Googleだってわからない。
 いま、この瞬間にインドの少年が思いついたアイデアが来年、大ヒットするかもしれない。
 その瞬間、消費者はほんの少し便利になって、それと引き換えにGoogleやグローバル企業のいくつかは倒産し、何万人何十万人という失業を生むかもしれない。

 これが私たちの生きている「21世紀の世界」です。


16.「就職」の終わり

 「就活」がしんどい理由は、会社が人を雇わないから。
 会社が人を雇わない理由は、以下の三つ。

1.企業の平均寿命が5年を切り、これからずっと大丈夫な会社というものが存在しない。(公務員も安心ではない)
 つまり「半年先の未来が誰にも予測不能」だから。

2.新人を雇って仕事を教える余裕がない。面倒な仕事しかもう残っていない。
 いまの固定給を払ってる人たちでやりくりするのが精一杯だから。

 3.怖くて人が増やせない。新しいアイデアが出てくるたびに一つの産業や業態が潰れたり、もしくは会社の売り上げが半減したりするから。


 社員を増やせるのは、「今年と同じくらいの売り上げが来年もあるから」と信じられる場合です。
 新人なんか雇っても2年か3年は役に立ちません。2年後、3年後のために新人を入れるんですけども、今年と同じだけの売り上げが来年もあるか全くわからない。
 例えばドコモからiPhoneが出ると言われると、その瞬間ソフトバンクは明日どうなるかわからなくなってしまうわけです。

 私たちの社会は企業の寿命が短くなり、安定しなくなっています。結果として新人を雇いたくなくなっているんです。
 だからこれから先、「普通に大学を出たら、普通に就職できるはず」と思ってはいけない。1950年代より50年以上続いた「会社に就職するのが当たり前」という時代は終わりつつあります。
 就活に絶望する前に、まずこの事実を覚えておきましょう。 


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以上、『僕たちは就職しなくてもいいのかもしれない』 第1章より

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otakingex at 07:00コメント│ この記事をクリップ!

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