「(俺を含めて)人前で喋くりやってるようなヤツの言うことは信用しちゃダメだよ!」
この記事のポイント- トンコさんとの出会いの真相
- “熱い男”島本和彦の真相
- 島本和彦ドM説の真相
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島本和彦っていうのは、絶対に他人の作品の悪口を言わない。“生き残るための戦略”としてそういうことをやってる男なんだよな。
対談イベント中も、会話の流れが悪口めいた話題になりかけたら、「あ、今のは僕が言ったんじゃありませんからね!」とか、すかさず挟むんだよ。なぜかというと「ちゃんと断っておかないと、後でTwitterとかで俺が言ったことにされるから」らしいんだけど。
そんな感じで、俺がなにか言った時とかも、「岡田さん、ひどーい!」とか叫ぶんだけども。イベントが終わって楽屋に入ると、「あれでOKですかねえ?」とか言うんだよ。弁当食いながら。
もう、“プロ”だよね(笑)
┃トンコさんとの出会いの真相
昨日、島本和彦先生と対談したんだけど、その中で“トンコさんとの出会い”っていうのが語られたんだよね。これはまあ、「ホノオモユルとトンコさんの出会い」って言ってもいいし、「本物の島本くんとトンコさんの出会い」って言ってもいいんだけど。
それによると、「バドミントン部のマネージャーをやってる、3年生のすごい綺麗な女の人だ」という噂は以前から聞いていたんだって。ドラマにも出てくるキッチャンと高橋くんから「あれはトンコさんっていう人だよ」って教えられていたと。
で、「彼女に近づくためにはバドミントン部に入るしかないんじゃない?」という話になったんだけど。島本くんは「いや、自分で入りたいなんて言っちゃダメなんだ!」と。「そうじゃなくて、向こうから入ってくれと言わせたい!」と。
そこで島本くんは、おもむろにノートを取り出して、メモをはじめた。何かというと、“脚本”を書きだしたんだよね。
┃“熱い男”島本和彦の真相
「まず、俺がこう言うだろ? そしてキッチャンがこう言う。それに高橋がこう返す。そうすると、トンコさんはこう言うだろう。それに対して高橋がこう言ったところで、俺がバシッとキメるから、キッチャンはそれを“いやいやいや”って止めてくれ。さらにその後、俺がこう言ったら、トンコさんは絶対に“ほんなら、島本くん、バドミントン部入ってぇや”って言うはずだ!」
そういう台本を実際に書いたんだって。バカだよね(笑)
で、3人でリハーサルまでやって、いよいよ本番。部室の前で「へぇー、バドミントン部なんてあるんだぁー」っていうセリフをこれみよがしに言い放ったところからはじめたと。それを聞いた時、俺、もう「完全に“東京03”とかのコントだよな」って思ったんだけど。
だけど、トンコさんの前でそのコントをやったら、本当に台本通りの展開になって。見事に「島本くん、バドミントン部入ってぇや」って言葉を言わせることに成功した。それで晴れて入部したそうなんだ。
なんだかんだ言って、僕の中でも島本和彦っていう人は“熱い男”だっていうのがあったんだけども。でも、島本くんが言うには「俺の人生はこうです!」と。「熱血なだけのバカじゃないんですッ!」って言ってたんだよな。
┃島本和彦ドM説の真相
この話は元々、「島本和彦はSかMか?」っていう話から始まったんだけど。
僕の言うSとMっていうのは、状況を全てコントロールしたがるのがS。状況に振り回されて「ああぁー!」って思いながらも何とか頑張るのがM。
僕は当然、島本くんはMだと思って話してたよ。だって、島本くんって俺の話を聞きながら、困りながらも「負けてたまるかっ!」って目をして一生懸命反論するから。どう見ても“ドM”なんだよ。
で、「お前はMに決まってる!」って言ったら、「いやいや、僕はSですよ!」ってことで、今話したような自身の策士ぶり、謀略の限りを尽くしてきた人生のエピソードを話したんだよね。
だから、「ちょっと待てよ」と。「お前はついさっき、キャプテン・ハーロックの言葉を引用しながら、“ハーロックのように生きる!”と言っていたし、他人に対してもそういうふうに生きろといつも言ってるじゃないか」と。「ハーロックは、そんなセコいことを考えていると思うのか?」と。そうツッコんだんですよ。
ハーロックが、船長室であらかじめ「まず、俺がこう言うだろ? そうしたら台羽正はこう言い返してきて、次にヤッタランがこう言う。すると、ミーメがこう入ってくるから、そこで俺がかっこいいセリフをバシッとキメる!」みたいなことをやってると思うのかって。
島本先生、「俺が間違ってましたぁーっ!!」って泣き崩れて。それで、イベントが終わったわけですよ。
――で、泣き崩れながらイベントが終わって楽屋に帰ってきてから、「岡田さん、あんな感じでよかったですかねえ」でしょ?
ほんっと、「たいした策士だよなあ……」って思いました(笑)
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ライター:矢村秋歩(FREEex)