FREEexなう。

2014年10月17日

【新刊】メディアから占いが消えない理由……わかりますか?

「新聞の紙面を作ってたら、“占い欄”っていうのは絶対にいるんですよ」

この記事のポイント
  1. 毎朝見る新聞の占いコーナー
  2. 結局信じるか?信じないか?
  3. 占い師ってなんだろう?

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占い師の話

 10月16日に電子書籍『岡田斗司夫のブロマガでした話 ~占い師の話~』が発売されました。

 岡田斗司夫のブロマガチャンネルで公開された講演のテキスト起こしを再編集したこの書籍。

 テーマは“占い”。「古代から現代へと時代が移り変わる中で、占い師と呼ばれる人たちが何を失い、どう変わっていったのか?」という問いを突き詰めてることで、現代社会における占い師の役割を大胆に解析しています。

 アニメ評論や悩み相談のような、普段、岡田が語る話とは一線を画すテーマではありますが、それ故、本来持っているロジカルな分析力が強く現れた内容となっている一冊です。

 今回は、特別にその一部をご紹介します。

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 さてさて。今日の話はですね、“占い”についてです。占いと、占い師さんについてですね。

 僕の物の考え方は、占いはどうだと考えるときに、「信じれるだろうか? 信じられないだろうか? 本当だろうか?」というように考えるのではなくて。「なぜ、そんなものが生まれたのか?」を考えるんです。

 今日の朝に会った、さっきの本を持ってきてくれた人が言ってました。「新聞の紙面を作ってたら、“占い欄”っていうのは絶対にいるんですよ」って。それがなぜかはわからないけども、占い欄は必要なんだそうです。

 新聞っていうのは、例えば中央紙があって、地方紙があって、業界紙があって。規模が小さくなるに連れ、どんどん新聞のサイズも小さくなってくる。記事も少なくなって枚数も薄くなってくるんだけども。

 だけど、絶対に占い欄だけはなくならない。新聞のサイズが小さくなってくると、だんだんとテレビ欄がなくなる。スポーツ欄もなくなる。政治欄もなくなる。生活情報だけになってしまう場合もある。だけど、それでも占いのコーナーは残り続ける。

 では、その占いのコーナーなんていうのは誰が書いているのか? その人はカミングアウトしてくれました。

 「いや、僕が書くときもあります」と。新聞の関係者をやっている中で、もう原稿が間に合わないっていうときは、占いのコーナーを自分で書くこともあるそうです。

 そして、翌朝に配達された自分の新聞の“自分で書いた占いの結果”を見て、不覚にも「あ、今日は運がいいぞ。良かった!」なんて思ったりするそうです(笑)

 俺、それ、すっげー笑って。「人間っていうのは面白いなあ」と思いました。

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 「誰を信じるのか」と、さっき僕は言いました。だからといって、今日の“占いの話”っていうのは「信じられる占い師を見つけましょう!」という話でもないんですね。

 今も言ったように、最初から占いなんて信じてない人が、仕事の都合で小さい新聞の占いコーナーを書くことになって、そして、自分が書いた占いを翌日になったらコロッと信じてる。

 こういうことについて、「人間ってなんなんだろう?」って思うんです。

 占い師とは何かを考えるとき、僕はその源流を探ってみたいと思ったんですよ。

 「占いってなんだろう? 占い師ってなんだろう?」っていうのを、とことん遡って考えることで、“占い”っていうものがなんなのか、わかる気がする。

 僕らはなんで、どんなに新聞が小さくなってもついつい占いコーナーを載せちゃうんだろう? 「占いなんてもんは絶対にない!」って言う人はどこにでも必ずいるのに、反対する人がこんなにいるのに、なんでこんな小さい新聞にも必ず載ってしまうんだろう、と。

 この続きは電子書籍『岡田斗司夫のブロマガでした話 ~占い師の話~』で!

ライター:矢村秋歩(FREEex)





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