FREEexなう。

2014年10月15日

岡田斗司夫のお仕事探訪 ~ プロ・ニューハーフとアマ・ニューハーフ編

男一匹、タマ取った意味ないやんけ!仕事と趣味の境界線

この記事のポイント
  1. タマは取れてもお金は取れない
  2. タマを取ってようが稼がないならそれは“趣味”
  3. タマを取ったからといって“女”にならなきゃいけないわけではない

この動画の全長版はクラウドシティ岡田斗司夫のひとり夜話大阪8「嫁と仕事とニューハーフ」で絶賛公開中

「ニューハーフのホステスをしているのですが、良いお客さんを上手く掴まえられません。お金持ちのオッチャンはどうやれば私のためにお金を使ってくれるのでしょうか?」

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┃タマは取れてもお金は取れない

 女の子のいるようなキャバクラみたいなところでは、「“太いお客さん”が付かない時は客とどんどん寝ろ!」みたいに言われることがあるじゃないですか。ニューハーフの場合、これはどうなんですか?

質問者「店それぞれだと思いますけど。ちなみに、私はママに売られました」

 あはは……聞かなきゃ良かった(笑)

質問者「でも、次の日ママから“ちゃんとお金はもらってきたんか?”って聞かれたとき、“もらってないです”って答えたら、“アホか!”ってメチャメチャ怒られました」

 そういうシチュエーションでも、お金が取れないの?

質問者「別にいらないんちゃうんかなって思っちゃいます」

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┃タマを取ってようが稼がないならそれは“趣味”

 あなたにはきっと「なにか買ってください」とか「これをやってくれたら嬉しいな」みたいな、売れてる先輩のオネエさんには言えて、自分は言えないような一言があると思うんですよ。そして、それが言えないからこそ、売られていった翌朝にママからメッチャ怒られることになるわけですよね。

 つまり、上の人から言わせると「お前はビジネスでやってるのか、遊びでやってるのか、どっちや!?」と。「お前のニューハーフは趣味か!? 私らは仕事でやってんねやぞ!」ということになるんだと思うんですよ。

 “ニューハーフ”というカテゴリーは「これをビジネスにしまっせ!」っていう意味なんじゃないの? 「カラオケとはちゃうねんで! 路上とはいえ金取ってんで!」っていう。こういう意識の差があるんじゃないですか?

質問者「だけど、これでも一応、整形もしたし、タマも取ったし、身体もいじってるんで……」

 いや、それは“趣味”でしょ。

質問者「趣味じゃタマは取れないですよ!」

 いやいや、趣味でもタマは取れてるでしょ。だって、金取ってないんだから、あなたのは趣味じゃん。

 どんなに野球が上手くても、そこらの野っ原で球打ってたらそれは趣味だし。どんなに野球がヘタでも、どこかの球団なりなんなりで球を拾って1円でも稼いでたらそれはプロだから。

 どんなにタマを取ろうが、モノを入れようが、何しようが、それで仕事をするつもりがないんだったら、それは単に“性転換が趣味の人”でしょ。まあ、なかなかにハードルの高い趣味だとは思いますけど。

 趣味としてやるんだったら「他の人はお金のためにやってるけど、私は趣味や!」って割り切ればいいと思います。

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┃タマを取ったからといって“女”にならなきゃいけないわけではない

 ニューハーフとしてタマを取ったからといって“女”にならないといけないわけではないんですよ。「女になったんだから、来たお客さんにちゃんと惚れて、いいようにさせてあげて、好かれて~」っていうのとは違うでしょ? それだったら、趣味として「性転換しました。彼氏ほしいんです」ってやったらいいんだけど。

 そういうバーで働くということは、それを仕事にするという決心をしたわけなんだから、そこはちゃんとお金を取らないとダメですよ。その方が、相手にとっても「遊びや」って割り切りやすいし、やめるときにも踏ん切りがつきやすい。逆に言えば、それを言わない人は怖くて近寄りがたいって考えてるかもしれない。

 例えば、高級なバッグをプレゼントしたとしても、お客さんからしたら「バッグをあげてるんだから、これは金とか物を通じた関係なんだ」っていう、ちょっとした気楽さを味わってるかもしれないじゃん。

 なんで俺はこんな話をしているのかわからなくなってきたんだけど。  飲まんとやってられへん(笑)


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ライター:矢村秋歩(FREEex)


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otakingex at 12:30コメント│ この記事をクリップ!
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