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2014年04月07日

岡田斗司夫の近未来日記 299回「8(エイト)」

2014y04m01d_153326826  連載終了まであと8回! というわけで、今回は「8(エイト)」について書きます。

  8と言えば「エイトマン」・・・と思ったんじゃないですか? 残念、そっちも語りたいけど今回は8ミリ映画についてです。

  2014/04/15日号掲載


2014y04m01d_153300973  庵野秀明君と初めて会ったとき、ZC1000という8ミリカメラの話で盛り上がりました。

  僕もFUJIのシングル8ミリカメラを持っていて、映写機や編集器まで持っていたからです。

  わずか8ミリ幅のフィルムとはいえ、れっきとした「映画」です。僕も中学の時に短編映画を撮って、カッターでフィルムを切って編集し、専用のセロテープで繋いで「作品」に仕上げたことがあったんです。

  もちろん、大学生の庵野君や彼の仲間たちが作っていた作品は、僕の中学の作品とは違います。面白くて、スピード感があって、なによりセンスに溢れている。

  でも「フィルムで映画を作り、カッターで切ってセロテープで繋ぐ」というひたすらアナログな技法で映画を作った仲間だったんですね。

  大学時代にアニメを作る仲間はどんどん増えていきました。でも、中心になるメンバーは、なぜかかならず8ミリカメラを持っていて、映画を作った経験がありました。

  三枝君や玉谷君、喜田君や金剛魔王のキヨさん。彼らは映画の出来が良い悪いじゃなくて、「作ろうとする意思を持っていた」「稚拙で予算ゼロでも、なにか作らずにはいられなかった」という人たちです。

  こういう人たちを僕は「クリエイター」と呼びます。

 「いつか作りたい」「いつかなりたい」ではなく、大学に入る前にはガマンできずなにか作っちゃう人たち。

  家が貧乏で機材が買えないなら、その限度一杯で「自分の見たいモノ」をカタチにしてしまう人たち。

  だから今でも、僕は「作ってない」人たちを信じてません。映画やアニメを作りたい、と言う人で「まだ映像をなにも作ってない」という人を僕は信じない。

  マンガ家になりたい人は、かならず無数の落書きや未完成マンガを残しています。

  同じく、映像作家になりたい人は、いま手持ちの機材で「なにか」をすでに作ってるはずです。

  もしあなたが、まだ何も作っていなくて、でもいつかはクリエイターになりたいんだったら、いますぐ手持ちの機材で「なにか」を作ってください。

  iPhoneでも映画は作れます。あの遠い昔、庵野秀明や仲間たちよりもはるかにパワフルな機材と、数億倍も効率的な公開手段をあなたは持っているんだから。

  持っている、という事実に気付かないと人はスタートできないのかも。

  次回は「7(セブン)」です。

<<前回、「9(ナイン)」はこちら

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