『悩みのるつぼ』、今回は「他人の悪口に悩む中学3年生の女の子」からの相談です。
15歳、女性です。現在中学3年生です。
これまでずっと腑におちないことがあります。
私は人に不満を抱いても、家族に愚痴を言ったり、順序立てて話をするようにしてきました。ですが、幼稚園児のころから他人に悪口や陰口を言われています。確かに昔は今より静かで人付き合いも悪く、周囲からの印象も良くなかったかもしれません。しかし、小学校4年生のときに転校したのを機に、努めて明るくし、ユーモアをもって話をすることもできるようになりました。
しかし、それでも他人からあることないこと悪く言われます。他人を傷つけると、自分にかえってくると思い、嫌な仕打ちを受けても知らないふりをして自然に接して来ました。
ですが、私ばかり嫌な思いをして、相手は何とも思わないことにとても腹が立ちます。それに、そんな人たちが楽しく毎日を過ごし、これから幸せになるのかと思うと、はらわたが煮えくりかえるようです。
私は一生懸命勉強もしているし、容姿も人並みですし、部活動やその他のことも頑張ってきました。正直、悪口を言われる筋合いはないと思うのです。
春から高校生ですし、他人から悪口など言われない、楽しい高校生活を謳歌したいです。どうしたら悪口を言われないのか、言われたらどうすればいいのか、是非教えて頂きたいです。
友達や仲間を作るには、
1.共通の目標を作る。
2.共通の敵を作る。
1.は簡単。試合や発表など共通の目標があると、すぐに仲良くなれますよね?
しかしメンバーに「共通の目標」を持ってくれない人がいると、周囲は不安になって引き込もうとします。独りだけ卒業式に出ないと言い出すだけで、友達は大慌てです。
「共通の目標」から外れてしまう仲間がいると、人は不安になるんですよ。
2.も同様。学生は先生の悪口で盛り上がって徐々に「仲間」を作ります。てっとりばやく仲良くなるための道具だから、結果的に大多数の人は悪口に参加します。
すると「共通の目標」と同じ現象が起きます。悪口という共通行為に仲間入りしないと、参加者たちは不安になるんです。
悪口は、それ自体は悪意のない場合が多い。
でも参加してくれない人がいたら、自分たちがやってることが急に薄汚く、みっともないことに思えます。無いはずの「悪意」まであるような気がする。
悪口に参加してくれないあなたが、彼らに罪悪感を与えてしまってるんです。
ためしに私の名前をネットで検索してみてください。
誉めてくれている件数の10倍、悪口があふれています(笑)
でも、そういう人たちは私やあなたの悪口を言うことで、周囲との関係を作ろうとしてるんです。個別に話してみると、別にイヤな人でもなんでもありません。単に「誰かと繋がろう」としている、普通の弱い人間です。
そう気付いてから、私は悪口を言われるのもOKになりました。
誰かの繋がりの役に立ってるなら、私がガマンすればいいじゃないか、と。
さて、もしあなたが今の生き方を貫き通したら、私と同じ未来が待ってますよ。
それ、イヤでしょ?(笑)
楽しい高校生活に参加するなら、彼らの仲間に入るべきです。
でも悪口の輪に参加したら、「自分の悪口」を言ってみましょう。これなら誰も傷つけません。
悪口を言われて傷ついてる人がいたら仲間に入れ、「自分の悪口」か「悪意のない悪口」で仲よくなりましょう。
「自分の悪口」や「悪意のない悪口」のことを冗談、と言います。
あなたが怖れている「悪口の世界」とは、逆方向から光を当てると「互いに冗談ばかり言ってる、笑いが絶えない世界」にもなります。
それはあなた次第。
楽しい高校生活、応援しています。
<<前回、「若く見られる方法教えて」はこちら
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