
『悩みのるつぼ』、今回は「若く見られる方法を知りたい母親」からの相談です。
39歳の主婦です。
先日、一人で買い物をしている時に、孫がいることを前提としたような対応を受け、ショックを受けました。
私には、結婚後10年近くして高齢出産で授かった、まだ小さな子どもがいます。
微妙な年齢の人には、孫がいることを前提には話をしないでしょうから、私には孫がいるとしか思わせないような雰囲気があったのでしょう。
以前、電話セールスで「お孫さんの成人式のプレゼントに」と言われ、ショックを受けましたが、今回は対面なのでかなり傷ついています。
私は昔から、きれいで若く見えるだけの女性よりも、年齢に応じた振る舞いや常識、働きぶりがある女性を目指し、若く見られるような努力はしてきませんでした。
そのため、年上の人から「自分よりも年上だと思っていた」と言われたり、「見た目は若く見える(たぶん実年齢よりも少し上くらい?)けど、落ち着いているから何歳なの?」と言われたりしました。
ただ、私が年を取って見えることで、子どもが悲しい思いをするのが心配です。
せめて子どものおばあちゃんではなく、お母さんにしか見えないレベルにはなりたいです。
私はずっと免許も取らず、車も持ちませんでした。
でも娘が生まれると、いきなり免許を取って、車を買いました。
アウトドアなんてバカにしていたのに、その車でキャンプや海に連れ出しました。
からだを動かすのも大嫌いでしたが、公園に連れ出し、サッカーの相手や凧揚げだってやりました。
「父親としての義務感」だったか?
う~ん、たしかに最初は義務感からです。でも続けられたのは「不思議とイヤじゃなかった」から。
自分はスポーツやアウトドアが苦手だ、嫌いだ、と思い込み、やるまいと決めていました。
そういう封印というか、心の重石が、「子供のため」という理由ではずれるのでしょう。
そうすると、ちっちゃかった頃のあこがれが、コロンと転がり出てきました。
心臓が悪くて、肥満児だった私も、もっと小さい頃は、ドライブやキャンプやスポーツにきっとあこがれていたのだと思います。
でも「自分は苦手だ」「だから嫌いだ」と避けてきました。
自分に「そんなことが嫌いだ」と思い込ませていたんですね。
でも、子供には「普通のこと」をしてあげたくなります。
だからドライブや凧揚げなど「自分らしくない」ことをちょっと無理してやりました。
すると、心の奥に封印していたはずの「子供の頃のあこがれ」が照れくさそうに出てきて、とても嬉しそうな顔をします。
自分の子供のため、という大義名分もあるけど、それ以外に自分の心の中で目覚めた「幼い頃の自分」も喜んでくれるのです。
あなたも幼い子供の頃は、心のどこかで「可愛くなりたい」「キレイになりたい」と思っていたんでしょう。
でも、それは「似合わない」「正しくない」と自分で封印してきました。
それはそれで、正しく「あなたらしい選択」だったと思います。
私が「スポーツしない人生」を選んだのと同じですよね。
でも、子供が生まれて「◯◯しなくちゃいけない気がする」と思ったら、それは・・・チャンスです!
これまで封印していたあこがれが、「娘のため」という理由で、コロンところがり出てきたのです。
素直にチャレンジしてみてください。
若いお母さんらしいファッション、メイク、髪型、言葉遣い、笑顔・・・。赤やピンクの華やかな服を着るだけでも、子供は喜びます。
もう「自分らしく」なくてもいいんですよ。
だって「子供のため」なんだから。
<<前回、「息子のスマホ中毒」はこちら
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