あるものが”メジャーになる”ということは、どういうことかって言うと、「見たい人」より「やりたい人」が増えることなんですよ。これが大衆社会の本質です。
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この間からFREEexメンバーと、立て続けにメイド喫茶に行く機会に恵まれた、”おしゃべりのリエ”です。おとぎ話をモチーフに、作りこまれた店内は妥協を許さない”こだわり”が感じられました。メイドさんの時給は決して高くないけれど、コスチューム着たさにとっても人気職なのやそうです。 隣の席にいた、下唇にピアスをしたお兄さんは、正体不明の団体に眉をしかめることもなく、マイペースでカラメル味のケーキとカプチーノを完食した後に、カレーを食べていました。お兄さんがあとでカレーを注文したのか、カフェの手際だったかは不明です。
去る9月21日に開催された「ひとり夜話 in大阪」。客席から”タカラヅカのファン層を拡大したい”との声を受け、一瞬たじろく岡田斗司夫。
ですがそこはそれ、ひょいと持ち上げては岡田節炸裂。瓢箪(ひょうたん)から駒で、中々興味深い話しが聞けました。
それでは美味しいハイライトをどうぞ☆
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で、”宝塚戦略生き残り策”っていうのは、どれくらいメジャーになればいいのかっていう設定することだと思うんですよ。
こういう戦略考える時に、よくやっちゃうのが”それはもうメジャーであればあるほどいいに決まってます!”っていうような無茶苦茶なことやっちゃうんですね。
ーそれはビジネス的にあまり得策ではない、当たり前ですよ。100億とか口で言うのは簡単なんですけど、現実的な目標というのを設定しないとプランというのは立てられないですね。
メジャー化というのは、意地でもお金払わない、文句しか言わないって層も増えるってことですよ。今は比較的うるさいし、狭いような気がするけど、エエ客筋恵まれているんですよ。
現実的な目標が2つあると思います。ひとつは〈歌舞伎化〉です。もうひとつは〈メジャー化〉です。
歌舞伎化っていうのは何かっていうと、多分これが今、宝塚が自動的にとってる戦略っていうか、もうこれしか無いからやってる戦略だと思うんですね。つまりハイエンドな文化というのは、あるクローズドな人たちのみに提供すると。
歌舞伎もそうですよね。歌舞伎見る人は感想をブログとかツイッターでつぶやいたりしないんですね。だからいくらやってても、本当に自分たちがやってることが世の中に対して役に立っているかどうか、実は歌舞伎の関係者も、古典落語の関係者も、みんな微妙なんですね。
宝塚にしてもものすごい意外なこと、どんどんやってますよね?「銀河英雄伝説」やったり、「キャプテンハーロック」やったり。でもそれが一般の世界にどんどん流れてこない。だからついマイナーな気がしちゃうんですけど。
宝塚をメジャーにするってことは、見る人がどんどん増えるってふうに考えちゃうんですよ。そうじゃないです。あらゆる女子校の演劇部に「宝塚部」ができればいいんですね。女の子集まりゃあ「ヅカ」やると思うくらいでないと駄目なんです。
少なくとも新曲がでたらカラオケを歌うのと同じように、新演目ができたら、それの3分バージョンとか5分バージョンを女の子が集まったらちょっとできるくらいでないと駄目なんですよ。
メジャーなものというのは必ず、それを消費することではなくて、それを真似る人の方が多いんですね。小説の世界でも全部そうですよ。
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なるほどなぁ〜、考えてみれば”野球”しかり、”ビートルズ”しかり。大ヒットのドラマにしたって、学生の頃はよく口真似しましたよね(!?)ビートルズは東京オリンピックの前の年、昭和38年に来日しているのです。あれから50年。ボーカルとギターとベースとドラムというバンドスタイルはすっかり根づき、大阪では今だにコピーバンドが毎日演奏してるイングリッシュパブが健在ですもんね。(ちょっとこじつけかしら?)
ライター:おしゃべりのリエ