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2013年10月15日

【やなせたかし追悼特集】「なにが君のしあわせ?」

何のために生まれてきたの? (100年インタビュー)
 なにが君の しあわせ
 なにをして よろこぶ
 わからないまま おわる
 そんなのは いやだ!
 .
 とても深い歌詞だと思いませんか?
 私たちはそれぞれが違う。だから「何が幸せ」「何に喜ぶ」のか全部違う。
 でも、教室に分かれた4タイプは、なぜかそれが共通しています。
 なぜなんでしょう?

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アンパンマン』の生みの親、やなせたかし氏がなくなりました。
心からお悔やみ申し上げます。

日本人で『アンパンマン』を知らない人は、ほとんどいないのではないでしょうか?
ガンダムやエヴァももちろん、日本文化の一翼を担っているとは思いますが、『アンパンマン』は目に見えないもっとも心の基礎の部分に、多大な影響を及ぼしているのではないかと思います。

今回は、やなせたかし氏に哀悼を意を表明して、『アンパンマン』の特集を組ませて頂きました。

というのも、案外知られていませんが、岡田斗司夫は『アンパンマン・マーチ』の歌詞の大ファンなのです。
書籍や講演会などでも、何度も引用しています。

作詞は原作者のやなせたかし氏。
彼の深い哲学に触れられるステキな歌詞だと思います。

人生の法則 「欲求の4タイプ」で分かるあなたと他人
「やなせたかし追悼特集」、第一回は、岡田斗司夫の著書『人生の法則 「欲求の4タイプでわかるあなたと他人」』のプロローグを引用します。

そう言えば、4タイプは「人間の幸せには4種類のタイプがある」という発想が基本になっています。「自分の幸せはなんだろうか」「じゃあ、あの人の幸せは?」と考えながら読んで頂けると嬉しいです。

わからないままおわる
そんなのはいやだ

と、やなせたかし氏もおっしゃっていますので。

ライター:のぞき見のミホコ

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——大阪芸術大学で一番の人気講義!
岡田斗司夫は「注目型」
「入学おめでとう。1年生諸君、今から君たちが受けるのは、この大学で一番おもしろい講義です。
 今後4年間に受ける講義の中でも、間違いなく一番おもしろい。それが私、岡田斗司夫の講義だ!」
 
 毎年4月、大阪芸術大学での1年生向け初講義を行うとき、私はこう言い切ります。
 こんなことを宣言しちゃうと、当然めちゃくちゃハードルが上がります。高校を卒業したばかりの多感な若者たちの目が、期待と不信で私に釘付けになりますよ。
 だからその後の90分間、私は命がけでおもしろい講義をせざるをえません。
 
 なんでこんなバカなことを毎年毎年?
 それは私が「注目型」だからです。
「注目型」とは何か?
 それが本論です。もう少し待ってください。
 
 で、そこまでハードルを上げた講義ですが……。
 何をするかというと、自己紹介です。
 講義初回は90分まるまるかけて、なんと自己紹介をするだけ。
 ですが、大学の初講義が教授の自己紹介だけで1時間半なんて、もちろん常識ではありえません。
 でも、その講義を聞き終わったら、なんと、ちゃんと「クリエイティブとは何か?」が分かる授業になってるんです。
 だから学生たちは「確かに、今までで一番おもしろい講義だった!」と言ってくれています。
 いや、我ながらレベルの高い技ですよ。えへん。
 
 え? 学生がそういう評価しているという証拠ですか?
 実は大阪芸術大学では、毎年の学期末に、講義に関するアンケートをとっています。
 教員は見られないシステムで、その結果だけが通知されます。
 私の講義はダントツの1位。7年前に講義をはじめてから、ぶっちぎりでずっと連続1位をキープしています。
 講義は、年間で15~16回あり、毎回ひとつのテーマについて語ります。
 
 自分の才能の見つけ方
 自分ひとりでお金を儲ける方法
 なりたいものになる方法
 
 などなど、どのテーマの講義も評判がよく、学生は「こんなおもしろい授業、受けたことがない」「よその学生も、うらやましがっている」と言ってくれます。
 
250人の教室が超満員に!
 さて、そんな人気講義の中でも一番反響が大きく、卒業後も学生が話題にする講義があります。
「先生、あの4タイプ分類、使えるわ~」「めっちゃ便利」などなど。
 そんな人気も評価もトップの講義をまとめたのが、この本です。
 
 この講義をするときは、必ず1回前に予告することにしています。
 
「次回はすごくおもしろいですよ。ぜひ出席することをお勧めします。講義の初めに簡単なテストがありますので、絶対、遅刻しないでください」
 
 先輩からも、同様の情報が回っているらしく、講義当日は定員250人の階段教室が超満員になります。期待にわくわくした250人に、私はいきなり判定テストを配布します(あとで、同じテストを読者のあなたにも受けていただきます)。
 
「今から判定テストを行います。終わったら結果によって席を移動してもらいます
 
 もう教室は大騒ぎです。大学生といっても、その多くがこの間まで高校生だった18歳です。席替えと聞いただけで、みんな黙ってはいられません。
 せっかく仲良しの友達と4人並びの席を確保したのに! 先生のバカ! そんな目つきで睨みつける学生だって、いたりします。
 また、判定テストと聞いての反応もさまざまです。
「血液型とか星占いとか大好き!」とピョンピョンはねる女子もいます。「占いとか信じてないし嫌いなんだけど」と文句を言う男子もいます。
「絵がうまくなるためにこの大学に入学したのに、またムダな講義かよ」と、あからさまに不機嫌に舌打ちする学生や、「まぁ、おもしろかったら聞いてもいいけど」という顔の学生、ケータイを打つのに忙しそうな学生もいます。
 そんな雑多な光景も、判定テストが配布されると静かになります。基本的には二択なのに、「考えさせられる質問」ばかりだからです。
「直感的に、こっち!と感じた方を書いて」
「隣の友達と相談しないで。絶対違う答えだから。仲がよい友達ほど、答えは違うはずだからね」
 前回、「遅刻するな」と釘を刺したのは、このテストを受けさせるため。回答と集計に30分はかかります。
 
 学生のタイプごとに話し方を変える
 さて、結果が出ました。
 手をあげさせてみると、毎回、250人がほぼ4分の1ずつのグループに分かれます。
 さっそく、席替え。教室を4つに縦割りして、タイプごとに座らせます。
 
 最初に話し掛けるのは、真ん中に配置した注目型グループ
 というのも、「あなたたちは、こういうタイプだよね」と話すと、「そう、そう、そう!」と実にうれしそうに聞いてくれるから。
 一番ノリがいい。褒めても喜ぶが、ダメ出しされてもうれしそう。最も扱いやすい観客です。
 
 続いて話し掛けるのは、隣に配置した司令型グループ。
「なんで向こうのタイプの解説ばかりやってんの? 私たちはどうなの?」と顔に書いてある。
「私たちにも、よいところはあるんでしょ? 早く言ってよ」
 最初に解説されなかった不満で、「待ってました!」の雰囲気があふれている。
 だから「待ってたでしょ?」と声を掛けると、爆笑が返ってくる。司令型は、他人の悪口はもちろん、自分の悪口すら大好きなんですよね。
 
 次に話し掛けるのは、隅に配置した法則型。
「君たちは今、教室中を観察していました。注目型は、ノリがよくてうるさいな、とか。自分たちのまわりは、どうもノリが悪いな、とか。盛り上がってきてるんだけど、この盛り上がりにはどうもついていけないな、と感じてるでしょ?
 このテストが、当たっているかどうかはまだ判断できない。使えそうなら、あとで試しに使ってみよう、と思っているよね」
 法則型グループが、一斉に強くうなずく。
 実は彼らは、この雰囲気に流されないようにと、口をつぐんでふんばっていただけです。
「なんかこの先生、口がうまいからだまされないようにしなきゃ!」という警戒を解いてあげたら、あとは素直に話を聞いてくれます。
 
 最後は、僕を睨みつけている理想型。判定テストに不信感を持っているグループです。
「君たちは、僕の話を受け入れていないでしょ? 法則型は、合っているか、間違っているかを見極めようとしている。でも君たちは、もっと根源的に『人間を4つのタイプに分類すること自体が、間違っている』と考えているよね。
 人間を4つのタイプに分けるなんてできるはずない。だって、人間ひとりひとりは違うんだから。少なくとも、自分は人と同じではない。君たちは、全員、そう思っている」
 理想型の学生たちは口をあんぐり開けます。まさに自分の考えていることだから。
「つまり、君たちは全員、『人間はひとりひとり違う。タイプ分けなんかできるはずがない』と思っているという意味で、見事にひとつのグループなんだ。
 ほら、ここのエリアの人だけが、そう思ってる。つまり、君たちはそういうタイプなんだよ」
 この解説で、頑固な理想型の心の殻が、パカッと割れます。話を聞いてくれる状態になるんです。
 
 恋愛・友達関係からアニメ作りにまで活用できる
 ここから私は、本格的な解説をします。
 それぞれのタイプの特徴、どのタイプがどのタイプに惚れやすいか、フラれやすいか。
 ケンカした友達の仲直り法や、部活で言うことを聞かない後輩をどう扱うか。会社に勤めるようになったら、性格の合わない上司とどう付き合うか。
 話はどんどん広がります。
 最終的には、小説やマンガ、アニメなどの創作にどう生かすか、という話に発展していきます。
 
 その中で、私はみんなと「アンパンマンの歌」を歌います。
 正しくは「アンパンマンのマーチ」(やなせたかし作詞)、こんな歌です。
 
 なにが君の しあわせ
 なにをして よろこぶ
 わからないまま おわる
 そんなのは いやだ!
 
 とても深い歌詞だと思いませんか?
 私たちはそれぞれが違う。だから「何が幸せ」「何に喜ぶ」のか全部違う。
 でも、教室に分かれた4タイプは、なぜかそれが共通しています。
 なぜなんでしょう?
 
 90分はあっという間に終わり、講義後の私は学生たちに囲まれます。判定テストに対する不満や、法則型男子の攻略法。なぜ理想型は「生き辛い」のか?問題など、いくら話しても彼らの興奮は冷めません。
 さて、話はここからです。
 1年間通して最も盛り上がるこの講義、この4タイプ分類法をみなさんに理解していただくためには、大学の講義同様、読者のみなさんを一堂に集めて、判定テストを行って席替え、というのが理想のやり方です。
 この本が超々々ベストセラーになったら、東京ドームで読者感謝祭、そんなイベントを開きましょう。オーロラビジョンに問題を出して、判定結果でグラウンドやアルプス席を4つに分けて移動する。きっと壮観でおもしろいでしょう。
 
 小説形式で臨場感を味わってください
 でも、とりあえず今は、書籍の形でみなさんにお伝えしなければなりません。
 いや、書籍にもいいところはあるんですよ。まず落ち着いてじっくり考えられる。一時のノリや勢いに呑まれて、ではなく、自分の中を見つめながら理解を進めていける。それでも、単行本化に際してほんの少しでも、あの臨場感やあのリアル感を味わってもらいたいと思いました。
 なので、小説形式にしました。
 小説といっても、その内容は実は架空ではありません。
 教室で実際に話したたとえ話だけでなく、私自身が経験したことや観察したことはもちろん、我が社の社員の体験談も詰め込んでいます。
 講義のあとで、学生が教えてくれる「そういえば、こんなことがありました」「この人って絶対○○タイプですよね?」といったエピソードも、毎年、どんどん増えていきます。それらもネタにして盛り込みました。
 いわゆる「性格分類法」の解説本が小説形式、というのは、おそらく世界初の試みです。でも、ぜひともこんなライブ感覚を味わってください。
 
 同じ事件、同じ風景を、自分と違うタイプの人が見たら、どう見えるのか?
 なぜ、優秀な人が集まっていても、うまくいかないチームがあるのか?
 なぜ、仲良しチームにひとり違う人が入っただけで、急にうまくいかなくなったりするのか?
 なぜ自分の思いはあの人に理解されないのか?
 どうしてあの人はこんなヘンなことをするのか?
 
 すべての答えが、秘密が、この本に入っています。
 
 なにが君の しあわせ
 なにをして よろこぶ
 
 アンパンマンの歌への回答が、最後には待っています。

 
4タイプ判定テスト」を受けてみよう
 
 お待たせしました!
 では、みなさんにも判定テストを受けていただきましょう。
 心の準備はいいですか?

4タイプごとの特徴
 いかがですか?
 自分は何タイプか、結果は出ましたね。
 それぞれのタイプの特徴を具体的に書き出しました。
 ざっと目を通して確認してください。

❶司令型
 勝ちたい! 負けたくない! それが司令型の基本的な欲求です。
 頑張り屋で、常識人のしっかり者。だからこそ先輩・後輩や目上・目下などの上下関係に敏感で礼儀正しく、下級生や後輩が生意気だと腹が立ちます。
 能力の差はもちろんのこと、社会的地位や序列を一番気にするタイプ。仕事も恋愛も家庭もすべてが対決の場です。その勝敗の判定ルールも、はっきりと合理的で理性的。
 他人への好き嫌いを表に出さず、誰とでも付き合いができる。その上、向上心あふれ、よく働く努力家になるので、有能な人が多いのが司令型の特徴です。
 でも「冷たく気が許せない」と評価される人も多いはず。そんな孤独に耐える強さや自分に対する厳しさも備えた、まさにリーダーや指導者になるために生まれてきたような人、それが司令型です。

❷理想型
 理想型は自分の考えているとおりに物事をやり遂げることにこだわります。つまり、結果よりプロセス、目的より手段を重要視するタイプ。
 客観的な成功や完成ではなく、他人の目から見ても分からない、確固たる基準や理想像が自分の中にあって、それに近づくことが喜びとなります。
 逆にいくら努力しても理想像に近づけないことが悲しみや怒りになる。正義感が強く、頑固なこだわり派が多く、人間としてちゃんとしていたい、立派でありたいという欲求が強いんです。
 お金や権力に惑わされない、自由で自分らしい生き方を好む人が多いので、客に媚びない職人や本物の芸術家はこのタイプです。
 反面、頑固すぎて世間から浮いてしまうことも。個人的なこだわりが強い分、自分の理解者を一生かかっても探し求める自由人、それが理想型です。

❸注目型
 情熱、すなわち自分の熱意や「やる気」が何より大事なタイプです。
 人から注目されたい、認められたい、頼られたいという欲求が基本的に強い。そのため目立ちたがりの甘えん坊、人情もろくておせっかいな人が多い。
 無視されたり、ないがしろにされるのが、一番辛い。だから自分がのけ者にされたり、かげ口を言われると腹が立ちます。
 ムードメーカーで、そこにいるだけで、場が華やぐ人が多いのもこのタイプ。
 面倒見がよく、付き合い上手ですが、身近に不機嫌な人がいると、落ち着かない。会話が途切れないように気を遣うことが多いですし、飲み会などでも参加者が楽しめているかついつい気になってしまいます。
 認められたいと思うあまり、できもしない頼まれ事を断り切れずに引き受けて、評価を下げることも多いんです。
 人間的な欠点も多いけど魅力的な人も多い。アイドルになるタイプ、それが注目型です。

❹法則型
 法則型という名前どおり、物事の仕組み・法則を自分なりに理解したり、発見したり、推測したり、仮説を立てたりすることに喜びを感じるタイプです。
 自主性が強く、何をするにも理由が分からないとイヤ。成功しても、なぜ成功したのか分からなかったら落ち着かない。逆に失敗しても、失敗の原因が分かれば結果に嘆いたりしません。
 常に一歩引いているニヒリスト。本当のことだからと、言わない方がいいことも、つい口にして嫌われることもありますが、現実をシビアに判断できる参謀タイプとして活躍する人も多いです。
 行動パターンが決まっていたり、いつも行く店が決まっている場合が多く、そのためか、せっかく計画したことが他人のわがままで無駄になったときに腹が立ってしまいますが、感情的になっても立ち直りが早いです。
 でも「自分の本当にやりたいこと」はありません。まさに理想の参謀役、それが法則型です。

 いかがでしょうか?
「これ、自分のことだ!」と大喜びしたあなた、注目型ですね?(笑)
「あ、そうだろうな……」と渋々認めたあなた、法則型です。
「おう、今夜使える!」とさっそく損得計算したあなたは、もちろん司令型。
 言い当てられてドキドキしているあなたは、きっと理想型でしょう。

人生の法則 「欲求の4タイプ」で分かるあなたと他人
 小説の舞台はとある高校の文芸部
 本書は「小説パート」「解説パート」で構成されます。
 「小説パート」は主人公と同タイプのライターが書いています。つまり「同じ事件や人物を見ても、タイプが違うと見え方や解釈が違う」という実例になっています。
 「解説パート」では前章の解説を私が書いています。

 ではお話に入ります。
 さほど田舎ではない地方都市、進学率は高いけど超名門とは言い難い。そんな共学高校の文芸部を舞台にしたストーリーです。




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otakingex at 20:53コメント│ この記事をクリップ!

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