法則型の基本的欲求は「知りたい」、不安は「分からない」です。したがって、法則型への頼み事は、「何をどうして欲しいか」「なぜ、そうして欲しいか」「そうしてもらえると、どうなるのか」といった事項を明解に伝えることが肝心となります。できるだけ具体的に、明解に伝えさえすれば、極力こたえようとしてくれます。また、無理な場合も代案を考えてくれます。
例えば、「ちょっと待って」といった簡単な頼みも、「何分、待ってほしいのか」「何をしたいから待って欲しいのか」「待ってもらったあと、どうしたいのか」といったことも具体的に伝えると、気持ちよく応じてくれる場合が多いのです。無理な場合も、「何分なら待てる」とか、「◯◯さんならあいてるはずだ」といった代案も考えてくれます。
反対に、「細かいことはともかく、オレの頼みを聞いてくれ」といった頼み方は一番効果が期待できません。「オレを信用して、何も聞かずに2万円貸してくれ」と言っても、呆れるだけなのが、法則型です。
このタイプは、買い物にも慎重です。ほとんどアウトドアもしないのに、アウトドアグッズだけは豊富に持っていたり、ジョギングするからと高いジョギングシューズを買って、三日坊主だったりということは、法則型の場合ありえません。もし不要な買い物をしてしまったら、本当に後悔し、恥じ入るのが法則型なのです。
法則型にとって魅力的なのは、自分の生活にとっていかに必要か、便利かという理由が明快なことです。商品を探すときも、このスペース入る大きさであるとか、音響にこだわるから音だけはいいヤツとか、要求スペックが最初からはっきりしています。
それよりいい商品を、大して値段が変わらないからと勧めても、必要ないからと断るだけなのです。
企画のプレゼンの場合は、特に具体性、計画性が大切になります。
実際にそのプロジェクトを進めるための、資金、人材、スケジュール調整、発注先、販売ルート、など、いかに現実的に考えているかが、重要なポイントになります。
どんなに魅力的な内容で、提案者がやる気をもっていても、このような具体的な事例に言及していない限り、それは企画ではなく夢物語だ、というのが法則型の考え方です。
同時に、その企画が他の企画と比べて優れている点を、具体的に強調することも大切になります。
例えば「系列会社にこういう部門があるから」とか「今まで培った、このノウハウを生かし、生産ラインはこの会社と提携して」といった具体的な特徴を生かした発想が喜ばれます。