岡田:上野千鶴子さんはおそらく、読んでいてすっとする回答するはずなんですね。「よく言ってくれた上野千鶴子」という。ということは、言われたほうは必ずへこむだろうと。つまり、読者の30%はすっとするけど、7割を潜在的な敵に回すに違いない。
ということは俺が勝てるポイントがあると考えました。
朝日新聞に岡田が連載している人生相談コーナー「悩みのるつぼ」。
その記念講演会でのハイライトをセレクトしてお届けします。
「人生相談の回答には個性が出ます。」と岡田。
例えば、同じ「悩みのるつぼ」の回答者車谷長吉さんについては、こう分析します。
岡田;この人はすべて深遠な人生で語ろうとする。
苦しんでる人から相談がきたら、「私はもっと苦しんでた」「14歳の頃からこんなに不幸だ」って不幸返しをバーンとして、相手が「すんませんでした」と言ったところで、とうとうと語るんです。
これは長期的な戦略には大変いいんですが、悩んでいてパニック状態の人に、今簡単な解決策を与えることはできない。
ということは新聞の読者の中で半分くらいの人は「うん、車谷さんの話は深い」って感動するけど、残り半分は「何だよこいつ、何も答えてないじゃないかよ」と思うに違いない。
勝てると思いました。
過去の名人生相談コーナーも次々分析。
『青空人生相談所』って、橋本治さんが昔連載されてたんです。僕それで驚いたのが、例えば差別されてますとか、背が低いと言われましたっていう、すごい答え難い相談があるんですね。
僕も「るつぼ」で、答え難いと言うよりは元来この質問に答えるのは不可能って言うような問題をいくつかもらったことがあるんです。
で、すごいパニックになっちゃうんですけれども、橋本さんの切り返しは本当にすごくて、ギリギリ正直に言っちゃうんですね。
そして、悩みの相談に乗る時の勝間和代さんと香山リカさんについては…
岡田:パターンが勝間和代さんと香山リカさんとは、確かに対立するんですよね。
そりゃ二人共悩みの相談に乗るっていう事はやってるんですけども、アプローチ法が違うんですね。
香山先生は精神科医ですから、もっと専門的に分析して行く。そして、その悩み自体を信じないんですね。それの裏を読もうとする。
…勝間的アプローチはですね、ここに全く着目しないんですね。
純粋にここに対してアプローチします。
つまり、稼げと。負けるな、というふうにアプローチするんですね。
ブロマガ 【岡田斗司夫のニコ生では言えない話】第2号より
この朝日新聞主催の講演は、『オタクの息子に悩んでます 朝日新聞「悩みのるつぼ」より』にも載っていない最新コンテンツです!
この講演の、映像と、音声データ(mp3)、文字起こししたテキストデータ全文、の三点セットが楽しめるのは、「岡田斗司夫 ブロマガ・チャンネル」だけ!月額525円です。
ライター:のぞき見のミホコ

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