岡田斗司夫より
未来には二つの顔がある。
希望と不安だ。
技術の発達は「こんなこともできる」「新しい世界が広がる」という希望を与えてくれる。
と同時に、「これって身体にいいんだろうか?」「また失業する人が増えるのでは?」という不安も僕たちに与えてしまう。
Kinectで開発された新技術「MirageTable」は3D立体プロジェクターシステムだ。
なにもない空間に投影された3D映像に触りながら操作できる。触られた仮想の物質は、ちゃんとそれなりのリアクションを取る。
3D映像のボーリングピンを並べ、そこに3D映像のボールを転がすと、ちゃんとピンは倒れる。
これら新技術が見せてくれる可能性は無限だ。
教育では、これまで難しかった手術の実習や機械工の組み立て実習など「目の前で教えなければ不可能」だった技能も遠隔地で学べてしまう。
ヴァーチャルなペットと「ふれあい」も可能になるので、一人暮らしも寂しくなくなるかもしれない。
投影した映像で、対面している人との共同作業もできるようだ。
つまり、セックスなどの本能的な欲求さえも、あと数段階の進化を待てばこの技術で解消できてしまうだろう。
しかも、量産したときにこれ、ものすごく安くなるだろう。たぶん数百円。
「希望」はいっぱいありそうに見える。
では「不安」は?
ますます僕たちはヒキコモリになる?
この技術は僕たちからまたもや職を奪う?教育やサービス業に従事していた人たちは大幅な仕組み改革を求められ、その結果「すぐれた一部の人」だけが残って、「普通の大量の人」は仕事を失うかも知れない。
その対価として、「安価で現実そのものの仮想体験」が手に入る。
リアル世界はますます重荷を感じる場所になり、仮想世界はますます可能性を感じる広がりの世界に見える。
リアルの重視を訴える人は「鎖国と尊皇攘夷」を叫ぶ人たちと重なる。
仮想の世界、ネットへの移住を呼びかける人は「開国と海外雄飛」を謳う人たちと重なるのだろうか?
以上の日記をバベルの塔(FREEex専用SNS)にUPしたら、メンバーからのコメントが付いた。
また、それをクラウドシティ「岡田斗司夫ゼミ」に転記したら、市民からコメントが付いた。
以下にそのまま掲載します。
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242雲・再点火のナオヤ・理☆
物流の分野(実際の物の流れ)を支配するものが強者な世界になる不安が拭えません。
この分野の画期的な何かがないとリアリティとして感じられない気がするのです。
これは、私が地方在住だからかもしれませんが...
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102網・のぞき見のミホコ・法★★★☆☆
>>5 242雲・再点火のナオヤ・理☆さん
>実際の物の流れ)を支配するものが強者な世界
今までの方が、思いっきりそうではなかったでしょうか?
これからは、今までに比べ、その傾向が緩和されていく気がします。
電子書籍はもちろんですが
料理も、食べに行くのではなく、レシピが流通するようになるでしょうし。
先日見たテレビでは、簡単に自分で洋服のデザインができるソフト、が紹介されていました。好きなデザインを決定すると、自動的に型紙が作成されます。
きっとすぐに、似たようなソフトが無料でネットに公開されるようになる気がします。
野菜も、収穫期に手伝いに行って、安くで譲ってもらう。
ネットで情報が載ってさえいれば、簡単に検索できます。
そうすれば、海外からの輸入野菜を買う量は減ります。
そうすることで、流通量はどんどん減少していくはずです。
もちろん、最低限は残るでしょうけど。
これからは、地方在住であることのマイナスは減って行く気がします。
Google+に写真を載せるだけで注目される時代ですし。
これって地方在住でもできることですよね?
物流よりも評価ポイントのシステム決定権を持っている人(Googleとか)の方が、圧倒的な権力をもつようになる気がします。
そっちの方が、漠然と不安に感じます。
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242雲・再点火のナオヤ・理☆
>>6 102網・のぞき見のミホコ・法★★★☆☆さん
まとまりましたので、書きたいと思います。
今まで世界の距離の変革には3つの要素が関わっていると思われます。
「鉄」蒸気機関とともにめぐる線路や汽船、車両は世界を縮めました。
「銅」新エネルギー電気を遠くに運ぶ役割を担いました。
「ガラス」光ファイバーはヴァーチャルネットの世界を大幅に狭くしました。
世界を縮める動力エネルギーは、「人力」「蒸気」「電気」となります。
情報の伝達速度は人力→蒸気→電気をへて高速化されました。
これから先AR(拡張現実)技術の進歩により、まことしやかに体験できる時代も来るのでしょう。
いままで、情報の伝達速度は物流(物,人の流れ)の一歩手前を常に歩んできました。
これが無理のないバランスだったと思うのです。
しかしながら現在は、情報伝達の速度は、光の早さに近づいてしまいました。
これは、おそらく今までになかった現象です。
知識と実体験の感覚に大きなズレを生じさせるのではないでしょうか?
今でも鮮明に覚えています。
東日本大震災の時の津波の中継映像を見た時「CGみたい」といった同僚の感想。
しかし、私自身もそう不謹慎ですが、そういうふうに思ってしまいました。
あの体験は自分にとって情報の不完全さを認識させるには、十分だったと思います。
更にこのなんとなくが確信に変わったのは3月のイベント三昧時です。
私自身、岡田斗司夫とは、数度しか会っていません。
福岡イベントでは、あまりに緊張して業務的な話しか出来ませんでした。
私的な会話をしたのは、大阪のスマートノート塾に向かう時にエレベータホールへ急いで走ってくる代表と一緒に会場に向かったことと、NHKホールから勉強会へ向かう道程でカバンを持たせていただき数度会話をした程度です。
しかし、その時感じた代表の表情、息遣い、カバンの重さ、歩く速度は、実際に長崎から大阪へ言ってみないと感られませんでした。
TS会議やニコ生中継だけでは、それらの情報を伝えることはできなかった。
あの時の計数分の時間の岡田斗司夫が代表の文章を読んだり色々考えたりする時によぎるのです。
今私が頑張れている根っこかもしれません。
私は、情報の距離感と実際の距離感の格差が広がれば必ずおかしなことになる。
ココ2年ほどで変化した、リアルとヴァーチャルに関する私の認識はそんな感じです
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102網・のぞき見のミホコ・法★★★☆☆
>情報の距離感と実際の距離感の格差が広がれば必ずおかしなことになる
私も、それは絶対あると思います。
極端に運動しなかったり、ジャンクフードばかり食べていたら、体がおかしくなるのと同じですね。
20年後には、精神的に弱い人、社会性の低い人が、ものすごく増えそうな気がします。
今、肥満が世界中の問題であるのと同様、ハイパー情報革命のせいで、「精神的に肥満の人」がものすごく増えますね。
きっとみんな「心」のために、情報ダイエットするしかなくなると思います。
「ネット」をやり過ぎるとバカになる、というのも、そういう意味なのだな、と考えたりしました。
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102網・のぞき見のミホコ・法★★★☆☆
>>10 242雲・再点火のナオヤ・理☆さん
代表に関するエピソード、すごくいいですね。
心に届く、というか。
「たくさんあるものを、どんどん使い、少ないものを大切に使う」
堺屋太一の言う「人間の優しい情知」の公式にあてはめると
20年後は、ものすごい量のネット情報を渡り歩きながら
「リアルに会うこと」が貴重で贅沢な体験になるのだろうな、
としみじみ感じました。
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242雲・再点火のナオヤ・理☆
>>11 102網・のぞき見のミホコ・法★★★☆☆さん
>「リアルに会うこと」が貴重で贅沢な体験
そうですね。
福岡大阪で出会ったメンバーの方々とは、TSでお話する際にその時の記憶がフワッと蘇ったりするもので、それが、TS活用の原動力になっている気がします。
もっとたくさん色々な事を皆さんに教わって勉強します。
今後のヴァーチャルの課題は、「あたたかさにどこまで肉薄できるのか」なんでしょうね。
FREEexメンバ全員とあってみたいですね。
みんなどんな感じなんだろう。
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P・佐賀聡裕・理想
僕はゲームが好きでよくやるんですけど、一番楽しい時はできなかったことが少しずつできるようになっていく段階なんです。
箱庭タイプのゲームでも、ちょっとずつ上手くなったり、キャラクターのできることが増えていく段階が一番楽しくて、なんでもできるようになると急に興味がなくなっちゃうんです。
なんでもできるようになった瞬間に感じるのは「この世界には僕しかいない。」
そんな寂しさを感じて、快適だったはずのゲーム世界から不便なはずのリアル世界に舞い戻ってくるんです。思い通りにならない他者を求めて。
リアルと同じ手触りのバーチャルが世の中にあふれるようになったら。
多分、僕と同じように感じる人が増えると思うんです。
なんでもできるけど、なんにもないのがバーチャルの世界だって。
そういう寂しさを感じて、他人を求めて、リアルかバーチャルかはわからないですけど、ちょっと不便なとこに帰ってくると思うんです。
「生きがい」みたいなものは自分だけでは見つからなくて、コミュニティに所属することでしか見つけられない。そんな風に感じているので、なんか他人の役に立つような生きがいを見つけられるコミュニティがたくさん出てくるのが未来の姿なんじゃないかなぁと思っています。
FREEexもそういうコミュニティに僕には見えてます。