FREEexなう。

2012年05月29日

岡田斗司夫の本作り~公開編集会議報告~

三ヶ月連続大阪イベントの締めくくり、
3月25日(日)、大阪は梅田にて行われた公開勉強会のレポートです。

会場はアクト・スリーホール(スタッフの方たちが大変親切!)
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このイベントは公開の編集会議です。
これまでのFREEexという組織の中身の説明を中心とした内容から、
具体的な活動を見ていただくものとなりました。

取り上げた書籍は貨幣経済から評価経済社会への転換期における、
就職&仕事本。

同志社大学での講演
「僕たちは生涯就職しないかもしれない」の内容を元にしたものです。
・このままでは書籍に出来ない。
・タイトルが長すぎる。
・語り口調のままでは読みにくい。
と岡田斗司夫。
そこでどのような本に落とし込んでいくのか、
という形で話は進んでゆきました。

出版業界の事情、
部数の話、
本の目的、
読者層、
テーマ、
などを編集者、ライター、参加者を相手に次々語ってゆきます。

編集者「私は本を作るときは必ず10万部を目指して作っています」
岡田「ま、絵空事は置いといてっと」
一同(笑)

などとなりながらもこんな話を。
岡田「3万部まではそのジャンルに関して興味を持ってる人が
皆買えば目指せる数字なんですけれども、
5万7万超える数字っていうのは、ある種社会現象になって、
こういう本が売れてるそうだ、面白そうだと言って買う層が買ったら、
この二桁万に届く、という感じなんですよ」

何かを巻き込む、関係ない人まで噂で買ってしまう。
そんな本であるには。

そこから流れは目的についての話に。
「出版社の目的は面白くて売れる本を作るでいいはず。
これで社会的責任を果たせている。
作るFREEex側の目的は、
“面白くて”は当たり前で、
“売れる”は余り気にしなくていい。
そのかわり何を気にするかというと、う~ん。
“役に立つ”、だろうか」
作る側には社会に与える影響について道義的責任がある、ということ。

この辺りを詰めてゆこうとライターの大阪のタカシゲ(FREEexメンバー)と話し、
そこからさらに会場に意見を求めます。

引き込まれた参加者たちが、色々しゃべってしまう展開に
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岡田もノリノリ
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 会場から出た目的、
「楽にしたい」「安心させたい」といった言葉から、
“誰を”と読者層の話になってゆきます。
そしてターゲットの決め方や
読者層に向けたタイトル案や帯の話に。

参加者の言葉からその場で話の方向が変わるのです。
面白いと感じた方向へ。

前半が終わり、
付箋に参加者からの質問やアイデアを書いてもらうことに。 

書籍の構成の書かれた模造紙に貼ってゆきます
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後半はこの付箋を生かしてスタート
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次々と読みあげてゆく岡田
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質問に答えたり、
付箋を書いた参加者にもっと深く聞いてみたり、
会場から飛んできた言葉に乗ってみたり。
ときには「これはもう少し考えたい」と置くことも。
タイトル案に帯案と、
付箋と参加者とのやり取りで盛り上がってゆきます。
これでいいのだ、とバカ田大学卒のキャラを描いてみたり。

そして出来てゆく構成
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 いいアイデアには、
「編集部に持ち帰って検討してみて」
と編集者に付箋を渡すなんてシーンもありました。
(写真がなくて残念!)

終わりには本を書くということについての話が。

本を書く人間は売れることを第一に考えていると思われているけれど、
そうではない。

世の中のためになると思っていないと、
3、4カ月も同じ本のことを考えるなんてやってられない。
本を書く人間は大きい夢のために書いている。
そこを支えてくれるのが編集者。
夢を現実に、形に、近くにするために。
売れることはその支えへの恩返し。
その辺りを意識して欲しいと、今回は数字の話もしたのです。と。

この“就職しないかも”本は
「時代に対する責任」という遠い視点を持っています。
30年先の社会を良くする。
人それぞれ持つ能力が異なるので、
ただ大丈夫と伝え、安心させるだけでは足りないのです。
持っていくところは「とんでもないけれどすごい本」
でも読んでみたら説得力があって説き伏せられる。
楽になる・安心ではなく逆にもう一度不安の方に持っていく。
それでいて、読んだ人の人生が少し楽になる。
国会議員が怒るような、社会の良識・常識を崩す本を目指しています。

発売は10月頃を予定していますが、変更があるかもしれません。
公式ブログ、メルマガでお知らせしますのでお楽しみに!


☆スペシャル・サンクス☆

東京から来て下さったPHP出版の担当編集者さま。

参加者に書いてもらった付箋たち
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イベントの会場に貼られた模造紙は、
構成は大阪のタカシゲ(今回の本のライター)、
清書は忠内寿弘 (FREEexメンバー) によります。
4枚も書いてもらいました!
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ちなみに、本イベントはFREEexの参加説明会(リンク先長いです!)でした。
興味を持った方はメンバーになって下さい。
参加説明チラシ



 
イベント告知記事
『FREEexの書籍作り』 ~こんな勉強会やってます~
http://blog.freeex.jp/archives/51316882.html

イベント担当:しおりのユキコ






otakingex at 21:00コメント│ この記事をクリップ!
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