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2012年04月05日

本当は仕事なんて必要ない? 『未来改造のススメ』 岡田斗司夫 × 小飼弾


岡田 僕は、そろそろ「本当は仕事なんて必要ない」と言い始めてもいいと思っているんですよ。働く必要がなくなりつつあるのに、働こうとしているから不幸なのかもしれない。

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いわゆる「就活」もそろそろ本番でしょうか。
就職率も低下する一方だそうで、就活中の学生さんはさぞかし大変な思いをされていることと思います。
就活に成功するために、勉強や資格の取得に励んでいる方も多いでしょう。

しかしその前に、もう一歩先まで考えてみたほうがいいと思うのです。
つまり、僕らはいったいなぜ働くのか、と。


『未来改造のススメ 脱「お金」時代の幸福論』は、FREEex代表の岡田斗司夫と、アルファブロガーの小飼弾氏による対談を書籍化したものです。

お二人とも、「仕事」では物凄いパフォーマンスを出す人たちです。

岡田は日本を代表するアニメ制作会社のガイナックスを創業し、そして「レコーディングダイエット」の大ブームを作り出しました。

小飼氏はあのライブドアのCTOとして辣腕をふるい、今もアルファブロガー、著者として多方面に大きな影響を及ぼしています。

そんな彼らが言うのは、もはや仕事はすべての人に必要なものではない。仕事が義務から権利に変わっていく、という変化です。


小飼 人にカネを出して買ってもらえるレベルが格段に上がっていますね。コンテンツが無料になっているという話にもつながってくるんだけど、昔ならしょぼいものでもカネを払ってもらえたのに、今はすごい出来のものが無料で提供されています。働く人全員がそのレベルに達するのは、無理でしょう。


岡田斗司夫は、学生時代からアニメ制作を始めました。
「プロのやつらより、俺達のほうが絶対面白いものが創れる」
そう思ってゼロからスタートし、実際に数々のヒットアニメを産み出してきました。

アニメに限らず、産業の黎明期の商品はすべてシンプル。それほど高いクオリティのものはありません。ですからあまり能力の高くない人でも、仕事にありつくことができます。

しかし産業が成熟してくると、求められる仕事のレベルがどんどん上がってきます。

岡田の時代は学生でもアニメをつくってヒットさせられました。しかし今同じことをしようと思っても非常に難しいでしょう。
それどころか、例えばLinuxのように、凄い技術者達がつくった非常に高度なものが無償で提供されているケースすらあります。

ほとんどの業界で、このような成熟化が進んでいます。
すでに仕事は、だれにでもできるものではなくなってしまったのです。


4月特集は、「就職」がテーマです。

すでに仕事は誰にでもできるものではなくなってしまった。
そんな時代に、「働く」っていうのはいったいどういうことなのか。
僕らはいったい、何をすることができるんだろう。

こんなことを、計4回、岡田のコンテンツを切り口にお届けしていきます。

まずは『未来改造のススメ』を読んで、やみくもに就活をする前に、
もう一度「働く」ことを前提条件から考え直してみませんか?
きっと何かヒントが得られるはずです。


岡田 不況だからもうダメだとか、今みんなが苦しんでいるのは、前提条件を間違っているからなんだ。
僕らは、すでに豊かなんだよ。そこから始めないと、何も変わらない。すでに十分豊かなのに、僕たちは何かに脅えて、お互い奪い合って生きている。


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目次

はじめに  小飼弾

1. カネ持ち、モノ持ちは、もはやダサイ!

今本当に必要なのは、モノのダイエット
廃校とブックオフを買ってみる?
もはや、カネ持ちは格好悪い!
実は、アメリカは発展途上国だった

2. 知恵やコンテンツはそもそもフリーである

未成熟な業界には隙間がたくさんある
コンテンツにカネを払う奴は負け犬なのか?
日本人は世界一フィギュアが嫌いな民族
コンテンツはタダだということがばれてしまった!

3. 仕事の報酬は、カネから体験に変わる

命と引き換えにしても欲しいモノはあるか?
自分が自分の客になるかを考えてみよう
うまくやる奴とうまくいかない奴の格差は大きい
普通のモノは誰にも買ってもらえない
まず、自分の補助線を世界に書き込んでみる
教育とはそもそも何か

4. 会社、学校、家族のいいとこ取りした新しい組織

岡田斗司夫は、ビジネスが不得意である
暗黙知を伝えるための弟子方式
自分ではなく弟子たちにやらせないとダメ
学んだ弟子が卒業する瞬間
社員が社長に給料を払う

5. 個人という幻想が終わり、他人同士が家族になる

「個人」という幻想はすでに終わっている
働くことはパカのための免罪符になりつつある
「ばあや」のススメ
非モテはこれで解決できる!
非モテのためのマーケティング論
青年よ、もっと無意味に悩め

6. 世界支配は、機械政府に任せてしまえ!

機械政府の可能性を探る

7. 働かなくても飢え死にしない時代ヘ

日本人全員を年金生活者にしてしまえ!
真の成金は、子どもにカネを残したりしない
人生は辛さの好みがそれぞれ異なるカレー

8. 沖縄と北海道は独立国に、日本は「合県国」に

沖縄と北海道を独立国にしよう
地方分権ではなく、いっそ連邦制へ
僕たちは何に脅えてきたのか?

9. 「僕らはすでに豊かだ」からスタートしよう

カネ持ちに上手にたかろう
みんなで力を合わせて無意味なモノを作る
たかる相手を見つける旅に出よう
生きる力とは、たかる相手を見つける能カ
ベーシック・インカムは苦痛を減らす
僕らはすでに豊かだ
仕事は「数寄者」の権利になる
もう大学なんていらない!
自分ができることを明日からやればいい

おわりに  岡田斗司夫


[電子書籍版 追加コンテンツ】

Chapter ex1 貨幣経済の先にあるのは、どんな世界だろう?

資本主義は1つのゲームにすぎない
アメリカと中国は似たもの同士
日本人ほど面白いブログが書ける民族はいない
野望は、野暮?
携帯電話会社を選ぶように、政府を選ぼう
評価経済の勝者とはどんな人?
評価経済社会は、ユートピアではない!
人助けが仕事の目的になる

Chapter ex2 未来について、みんなで考えてみよう






【電子書籍版】 未来改造のススメ  ¥350

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こちらもどうぞ:

岡田斗司夫の海賊生放送「就活ぶっこわせデ​モ対談」

「もし就職浪人したら、君たちは喰えなくなるの?違う?まだしばらくは、親や知り合いを頼れば喰っていける?
そうだよね。
じゃあ、こうも言えるんじゃない?
働き口は少ない、つまり希少な資源だ。その資源を就活生たちが奪い合っている。
なのに、働かなくても喰える君たちが、世間体や周囲の圧力で”希少な資源=働き口”を君たちの仲間である”働かないと喰えない学生”から奪うのは、いいことなのかな?」





(ライター: リア充のヨシヒロ)




otaking_ex_staff at 17:00コメント│ この記事をクリップ!
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