FREEexなう。

2012年03月01日

卒業特集 「ぼくたちの洗脳社会」立ち読み歓迎!!

3月の特集は「卒業」をテーマにお送りします。

第1回目は貨幣経済からの卒業をテーマに「ぼくたちの洗脳社会」です。

……1回目からテーマがとてつもなくデカイんですけど大丈夫でしょうか。
貨幣の歴史は人類の歴史。果たして卒業なんて出来るんでしょうか。


そんな「ぼくたちの洗脳社会」は、その後多くの著作を世に送り出すことになる、作家岡田斗司夫を生んだデビュー作。



表示デザインは、現代アートの村上隆です。



出版は1995年。Windows 95の誕生した年。グーグルの原型が誕生するのが1996年。iモードが1999年。mixiが2004年。
「情報化はただ暮らしだけではなく、人々の価値観を変える」「誰もが誰もに影響を与え、その影響力を競う世界になる」ということを予見した「早すぎた本」です。

デビュー作には作家の全てがある。この本にはその後の岡田斗司夫の著作や現在に至る活動を予感させる多くの言葉に溢れています。


少し名文句を拾ってみましょうか。

◆人々の価値観が変わると、社会のシステムも全て、大きく変わってしまいます。技術の進歩は人々の価値観を変え、社会システムをも変化させたのです。技術や科学が変化すれば、それにつれて社会の価値観も変わります。


◆現状や今後の社会を考えるためには、今起こりつつあるパラダイム・シフトを分析することしかあり得ません。現在、私たちは産業革命以来の初めての巨大なパラダイム・シフトに立ち会う、という大変貴重な体験をしているのです。

◆意外なことに中世の人たちにとって、勤勉とは泥棒と同義の犯罪でした。一人がたくさん働けば、結果的に他の人の土地や資源を奪うことになるからです。中世の人々は、いくら働いても貧乏な可哀想な人々ではなく、「貪欲は悪」という価値観に生きていたのです。

◆今起こりつつある新しいパラダイムは「モノ不足」、つまり「資源・土地・環境に対する有限感」から成り立っています。いかにモノを使わないか、いかにモノをつくらないか、が重要な社会とも言えます。

◆産業革命は貴族の特権であった「芸術」「生活」を市民に開放しました。「技術は権力者の特権を市民に開放する」これが原則です。だから「マルチメディアの力が、権力者の特権『洗脳』を市民に開放する」ということが言えるわけです。

◆「自由経済」だからこそ、最も忌むべき犯罪は他人の財産を不当に横取りすることなのです。「自由洗脳社会」でも同じです。この社会で最も忌むべき犯罪は「他人を強制的に洗脳すること」です。

◆これからの企業は、「なぜ」これをしなければならないのか、という価値観の提示、具体的要求、成果の報告。この3つがそろって初めてイメージキャピタルは増大します。消費者がサポーターになる、とはこのようなことなのです。 

◆有名人、つまりもともとイメージキャピタルが大きい人が政治家になるケースが増える一方で、普通の政治家のイメージキャピタルを増やす活動もますます盛んになるでしょう。が、単にテレビに出て政策を語ればいいという問題ではありません。

◆今の若者のキーワードは「自分の気持ちを大切にしたい」というわけですね。この考え方に対して一世代前の近代人たちは「わがまま」「いい加減」「覇気がない」と一喝します。近代人の行動力の源は「ハングリー精神」です。

◆私たちにとって大切だと考えていたはずのモノが、私たちの中でも崩れつつあるのを感じています。それは夫婦や家族の絆であったり、安定した職場や会社への忠誠心であったり、規則正しい生活であったり、「人並み」「世間並み」という安心感であったり様々です。

◆私たちは様々な不協和音や不都合を体験することになるでしょう。しかし私たちの目の前には、全く新しい世界が拡がっています。まだ見ぬ社会・文化へのワクワクする期待が、私たちをこれから生涯引っ張ってくれるベクトルとなることを確信しています。


2012年にも通じる言葉が並んでますね。
今も残る権力者の特権、通貨発行。
でも果たして貨幣経済から卒業なんて出来るんでしょうか。卒業させて貰えるんでしょうか。

ただ自分が卒業したいって言っても、させてもらえないこともあるのが卒業ですね。果たして貨幣経済の方が卒業を認めてくれるかどうか。
どこを卒業するにしろ、卒業に際してやれることが一つあるとしたら「今まで長らくお世話になりました。ありがとうございました」って言うことでしょうか。

無事に卒業したらめでたく社会人。この本がそのための最初の一歩になるでしょうか。

前書きにあるとおり、立ち読み感覚で、気軽に最初の一歩を踏み出されるのも良いかもしれません。お気軽にどうぞ。・

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【はじめに】  

この本は、大きく一章から五章に分かれています。 

第一章 今、私たちの社会は変化している。
第二章 それはなぜか。
第三章 変化して社会はどうなるか。
第四章 その結果、私たち個人はどうなるか。
第五章 でも大丈夫。 

 さて、この本を手に取って買おうかと迷っているあなた。
 まず目次に目を通してみてください。
 この文章と目次を読めば、この本のおおよその内容が推察できるように書いたつもりです。
 ですから、一を聞いて十を知るあなたが「わかったあ!そうか、そうだよな」なんてすっかりわかってしまった場合、もうこの本は用済みです。
ご自分の時間とお金を節約なさって下さい。

 「おもしろそうだ。ちょっと読んでみようか」と思われた場合、各章の最初数ページを読んでみてください。そこにその章で何について書いてあるか、かいつまんで説明してあります。

 また、各章の最初を読んで特に興味を引かれた章があった場合はその章だけ読んでみてください。
 それぞれ章ごとにその章で何を説明するか、その法則や例、結論がそろっていて、単体の読み物としても成り立っています。 
 その章を読み終わって「なぜ」とか「それでどうなる?」といった疑問がわいた場合はその疑問に相当する章を読んでください。

 というわけで、この本はどこから読んでも、またどこまで読んでも大丈夫なように書いてあります。
 もし、もうすでにこの本を買ってしまったあなたが「せっかく買ったんだから全部読まなくちゃもったいない」と考えているとしたら大間違いです。
 わかりきったことを確認するためにあなたの貴重な時間を浪費する方がよほどもったいない。
 それでは、お好きなところからどうぞ。 

 余談ですが、目次だけ読んで「わかったあ」と思ったあなた。
 そんなあなたは、もうこの本を1~2冊余分に買って、友達に勧めていますよね?
 それが正しいサポーターというものです。
 何のことかわからない?あなたの「わかったあ」は勘違いです。
 もう少し落ちついてちゃんと読みましょう。



第一章「パラダイム・シフトの時代」
http://go.otaking-ex.com/nxtY9HLW

第二章「マルチメディア中世」
http://go.otaking-ex.com/pvcQ1kKn

第三章「洗脳社会とは何か」
http://go.otaking-ex.com/Qyjybfw7

第四章「価値観を選択する社会」
http://go.otaking-ex.com/QAvrIOTN

第五章「新世界への勇気」
http://go.otaking-ex.com/YDg54P7m


【あとがき】

 「どうやって思いついたんですか?」とよく聞かれる。

 この洗脳社会論のことである。実は、大学で講義をしている最中に突然ひらめいたのだ。

 「アメリカの南北戦争とは、第二の波・農業革命と第三の波・産業革命とのぶつかりあいである」といった話の時、突然「自由洗脳競争」という言葉が頭の中で閃いた。
一瞬でこの本に書いた内容が、頭の中でババババッと組上がった。
そして、今まで引っかかっていたいろいろな問題が頭の中ですっきり整理された気がした。

 以前から気になっていた「第三の波」と「知価革命」という二冊の本。自分の周りに起きつつある変化、それらがものすごい勢いで再構築されていった。

 数秒後、僕は講義を再開し、学生たちにはなぜ僕が突然黙り込んでいたのかわからずじまいだったろうと思う。
 が、その日はずっと僕の頭の中は「自由洗脳競争」のことでいっぱいになった。

 「じゃあ、あれもこうに違いない」「このこともこう説明できる」頭の上のでっかい洗面器の中に考えがいっぱい入っていて、歩くとタップンタップンこぼれそうで、気をつけながら歩いて帰った。我慢のない僕は、帰ってすぐ嫁さんをつかまえて「ペラペラペラペラ~」と話した。結構、面白がって聞いてくれた。

 それからは、友達にも知り合いにも、会う人にどんどんペラペラペラペラ~と話した。
会えない人には電話までして話した。
相手の反応を見ながら、面白がってくれたことは詳しく説明し、ピンとこないようなら例を変えて話してみた。人によって興味を持ってくれる箇所は違ったけれど、聞き終わったときは必ず「面白い!」と言ってもらえた。

 そんなわけで、朝日新聞社の木元俊宏氏に話したのも、誰かれかまわずの一環だった。
彼はみんなと同じように面白がって聞いてくれたあと「岡田さん、これは本にして出しましょう」と言ってくれ、その上すぐに同社書籍編集の角田暢夫氏を紹介してくれた。
僕はここでも絶好調で「ペラペラペラペラ~」と2時間以上も話した。

 角田氏も「面白い。一つのまとまった世界観がある」と言ってくれ、そして僕のような素人の本を出すことを編集会議で通してくれた。

 その頃、僕はこの「洗脳社会」を少なくとも数十人の人たちにペラペラしたあとで、考えもまとまり、効き目のあるたとえ話のストックも豊富になっていて、自信満々だった。
ところが、ワープロに向かうと何を書いていいのかさっぱりわからない。紙に向かってみても同じだ。
早く書かねば、ちゃんと書かねば、と思うほど緊張して、目の前真っ白である。
おまけに無理矢理書いても全然面白くない。
それを聞いた嫁さんは「無口な人っているけど、あなたは無筆な人なのね」などと気楽に笑いやがった。

 そのとき僕は気がついた。
 根っからの芸人の僕は、目の前に人間がいないとダメなのだ。
 面白そうな顔をしたり、不思議そうな顔をしたり、えっと驚いたり、そんな顔を見て自分の話したことに手応えを感じながらでないと何も語れないのだ。

 今さら「実は無筆なので書けません」などとは言えない。
 今の出版界で実績のないズブの素人の本を出すことが、どんなに困難かはいろんな人に脅されて知っていたからだ。
 仕方がないので、嫁さんを目の前に座らせ「ペラペラペラペラ~」と話し始めた。彼女は猛烈な勢いでメモを取る。この奇妙なセッションが3ヶ月以上も続いた。

 完成したメモを見て驚いた。
 ものすごい量なのだ。
 話終わって気が済んだ僕の頭は空っぽで、何も憶えていない。
 以前僕から聞いたことも足して書いたと言うが、結局全部僕が話したことらしい。
 いやぁ、オレって結構やるじゃん。

 積み上げられた膨大なメモを、順番を入れ替えたり手直ししたりして整えると、あら不思議、あっという間にこの原稿はできてしまった。
 ヒーヒー悩んでいたのが嘘のようだ。
 その分嫁さんは大変だったようだが、気楽に笑っていた罰に違いない。

 この情けない告白からお判りの通り、この本は私一人の作品とはとても言えない。
 僕の話を聞いてくれた人たちや僕の話をまとめてくれた嫁さん、みんなとの共同作品と言うべきものだ。彼らの協力がなければ決してこの本は生まれなかったに違いない。
 というわけで、この場を借りて、僕の話を一文の得にもならないのに長々と聞いてくれた人たちすべてに感謝したい。

 とにかく最初に「面白い!」と言ってくれた木元俊宏氏と唐沢俊一氏。
 現役の大学生の感想を提供してくれた「大学を面白くする会」の諸君。
 完成した原稿をチェックしてくれたNifty-Serveの電子上の友人達(佐藤良平、知念伸男両氏、感謝!)。
 眠田直、竹熊健太郎、渡辺繁、佐々木果、椹木野衣、神村靖宏氏ら尊敬する先輩方には丁寧な意見・アドバイスを頂いた。
 何よりも朝日新聞社書籍編集部の角田暢夫氏は、この本の生みの親だ。
 (今までいろんな本の後書きについてる「~氏らに感謝する」なんて文章は、社交辞令だと思ってた。
 いや、ほんとに作者一人からでは何も生まれないんだよな)会ったこともないがA・トフラー氏と堺屋太一氏には一生、足を向けて寝られない。
 「第三の波」と「知価革命」が無ければ、全ては始まらなかったからだ。

 またいつか突然、ヘンなことを思いついて、頭の中がタップンタップンになったら本にして出したいと思っている。
 もちろんその時はまた、みなさんの面白そうな顔を求めて僕は話しに行く筈だ。
 懲りずにつきあってやってくれるよう、お願いしたい。



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立ち読み、いかがでしたか?

残念ながら、さきほど紹介した単行本も文庫本も絶版です。
きちんと読みたいとおっしゃる方には、こちらをどうぞ。
つい最近、出版された電子版です。

『ぼくたちの洗脳社会』 http://go.otaking-ex.com/qlYHkC6b


そして、二歩目はこちら。


『評価経済社会』(=僕たちの洗脳社会リライト版)



評価経済社会へようこそ。


企画・構成 のぞき見のミホコ
ライター   無銘のマサフミ






otaking_ex_staff at 21:06コメント│ この記事をクリップ!
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