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2012年01月02日

美人の恋愛コラムニストを前に、ついついしゃべりすぎてしまいました(by岡田斗司夫)

角川春樹事務所『美人百花』2011年12月号、「カルチャーコンシェルジュ」インタビュー・ノーカット版の掲載です。(聞き取れないところは?になっています)

インタビュアー:コラムニスト 芳麗さん(http://allabout.co.jp/gm/gp/525/



芳麗 人生の法則であったりとか、スマートノートとか、もちろんレコーディングダイエットもそうなんですけど、私自身もそうですが、女性のものの考え方とかって論理的じゃなかったりとか、自分をあまり分からずに悩みをジャグリングするような・・・まさに書いてらしたようにするようなところがあるので。

岡田 はい、ジャグリングですよね。

芳麗 そういう悩みを解決すべき書みたいなものは、もちろんこういう仕事もしてるし好きだから読んではいたんです。でも、この中で言うと私は圧倒的に理想型だったんです。やっぱりうまく使いきれないというか、もっとモヤモヤが大きすぎて。構成したりするときは使うけど、自分の人生にはうまく使えない。でも、岡田さんの本を読んでるとすごい・・・まあ、うまくできるかどうかは別として、すごく腑に落ちるところがあって。

岡田 ありがとうございます。

芳麗 やっぱりあらためて読みながら、自分の欲望であるとか生きていて楽しいことをよく知ることって大事なんだなっていうふうに思ったり。それともう1つ、論理力を身に付けて、岡田さんも持ってらっしゃるメソッドなんかを使いながらやれたらいいなと思う感じで話を進めていきたいんですけれども。まず、岡田さんの言葉で・・・

岡田 僕の言葉でですかね。

芳麗 はい。岡田さんの言葉で、自分を知ることというか、欲望を知ることが大事だというふうに思われたというのは、昔からだとは思うんですけれども。

岡田 ちょっととっかかりが。さっき言ったところから始めたいんですけども。基本的に僕、論理的になるということはおっさんになるということだと思ってるので。

芳麗 なるほど。

岡田 女の人は考えが複雑すぎるんです。「これもある。でも、あれもある」って、物を考える時に関連性込みで引っ張ってくる。1つ手繰ったらそれにいろいろ糸が付いていて、その糸の先にいっぱい重たいものが付いてるんです。網引っ張るみたいにして、そうしたらそこにいっぱいものがあるから、引っ張り上げられないんですよね。男が論理的にというか、理屈っぽくものを考える時って、大体単純化するんです。だから、脳の仕掛けとして女の人は複雑なことを複雑なまま考えることができる。男はあえて単純にすることができるから、バカになる能力と論理的になる能力はほとんど同じなんです。女の人がたぶん間違えちゃうのは、賢くなることと論理的になることを同じだと思ってるから。

芳麗 同じだと思ってます。

岡田 違います。論理的になるのはバカになるということです。物事を単純化するというのは、子どもみたいに見るということですから。そうすると、本質が見えることもあるんですけども、大事なディティール取りこぼすんです。男は取りこぼしてもいいと思ってるんです。というより、はなから見えてない。なので単純化できる。そうすると論理でわりと面白いものが構成できるんです。抽象論になっちゃうんですけど。だから、男に相談すると、相談中に「だからこうすればいいんだよ」みたいなことを言われるじゃないですか。あれは彼らが物事を単純化して捉えて、「だったらこういうふうにする」。でも女の人は、もっと理屈になる以前のこの感覚みたいなものが分かってほしいって話すんですけども、そこは分かる能力がないんです、僕らには。ない。

芳麗 なるほど。

岡田 僕らは言葉をしゃべる犬ですから。

芳麗 (笑)なるほど。

岡田 犬ですから、理屈を追いかけるという、理屈まっしぐら。フリスビー投げればシュッと走るみたいなもので、理屈で考えるといったらシュシュシュッと曲がるんです。大変お上手なんですけども、それは訓練された犬にしか過ぎないので。僕らは女性が思うような複雑な概念というのは扱いきれない。だから女の人って占いが好きだったり、いろいろ世の中の複雑系の事象を複雑なまま受けることができるんです。でも僕らできないから、「占いは信じられない」というふうに思っちゃう。だから「占いなんか信じられない。女は非論理的だな」っていうふうに考えちゃうんです。

 そうじゃなくて女の人は、「もしこの世の中論理的だったらもっと分かりやすいはずだ。でもそれでは現に説明つかないじゃん。ということはなんか不思議なことがあるんでしょ?」というふうに考えてるから、その1つとして占いみたいなものも使う。使えるわけです。男は占いが使えない。頭が悪いから。頭が悪い代償として論理的がある。

 なので、女の人に論理的思考をお勧めする時のポイントは・・・たぶん悩んでる時っていうのは、悩みって頭をよくして解決する方法と、頭を悪くして解決する方法がある。頭を悪くする解決法が、論理的に考える。たぶんもう皆さん、頭をよくして考えるほうはほぼ限界にまで行ってる。だから悩みがるつぼ化してるんです。グルグルグルグルグルグル。

 なので、単純化しましょうというのが僕の一連の本です。だから分かりやすいんです、僕の本は。ひたすら分かるように分かるようにっていうふうに、下げて下げて下げて書いてる。っていうあたりからスタートでよろしいでしょうか(笑)。

芳麗 はい。もうバッチリ。とても面白いです。今のお話でもいろいろ浮かんだんですけど。1つ、よく恋愛とかで分かり合えないっていうのも、ほんとに男の人は「女の人は複雑に考え過ぎる」っていうふうにおっしゃる?

岡田 あれは犬が人間に言ってるのと同じで。「人間は複雑すぎるワン」って。「もっと単純に言ってワン」って。「(?獲物)?セックス?エサ?どれ?」とか。「君たちはそれだけか」。「ワンッ」とかいうやつですよね。

芳麗 そうですよね。

岡田 男の人って、さっき言ったやつを具体的に言うと、例えば女の人がちょっと旅行行ったらちっちゃいプレゼントとか買ってくるじゃないですか。それを渡す。そうしたらお返しが返ってくる。ああいうのは男にできないんですよね。そこの中のループに入ると、自分も渡すぐらいできるんですけど、それでお返しもらったら、このお返しどうしていいか分かんない。次にじゃあいつまで渡したり返したり渡したり返したりが続くの?っていうのが分かんないから、男はそのサークルに入らないようにしてるんです。難しすぎるから。

 あと、顔色を見るっていうことができない。女の人だったら「あの人ちょっと最近顔色いいよね」「悪いよね」みたいな、そういうものが見えない。なので、仕事でしか見えない。男は大体仕事しか話題無くなりますしね。男の愚痴いくらでも出てくるんです。男の人が頭があんまりよくないですよという証拠は、30超えて美術館に行く男いないっていうところから明らか。ほとんどいないですよ。

芳麗 そういう仕事の人以外はというか。

岡田 もう知的興味がどんどん下がってきますから。女の人って年取るにつれて趣味の幅が増えるんです。だんだん、「和のものもいいな」とか「ちょっとクラシックのものとかいいな」とか「美術いいな」っていうふうに増えるんですけど、男の人ってだんだん趣味が減っていって、中学とか小学校の時に好きだったものっていうふうにもうだんだん減衰していっちゃうんです。そういうふうに趣味が減っていくのが男、増えていくのが女なので。男の旬は、下手したら10代後半ぐらいです。10代後半から20代前半でほぼ頭は完成しちゃって、そこから先は衰えていく一方なので。

芳麗 でも岡田さんもずっと物づくりを若い時からされていて、そういう物づくりをしている人っていうのは感性もどちらもずっと磨いていらっしゃるようなイメージはあるんですけど。

岡田 それは技の数が増えてくるから。技で乗り切ってるんで。

芳麗 美術館に行って乗り切るのではなく。

岡田 はい。技で。職人技で。職人さんが毎日こうやってるのと同じように、僕は毎日ノート書いたりしてて、技を磨いてるので、技でなんとか頭を動かすのを維持してるんであって。それは20代の前半のほうが、僕はたぶん頭よかったと思います。

 ただし、頭いい時の男はもう扱いにくいですから。嫌なやつになりますから(笑)。あ、男の愚痴はいいですね。すいません。

芳麗 なるほど。女の人が論理力を使うには、さっき例えば一例に大ヒットしたレコーディングダイエットの話もしたんですけど、たぶん女性があれをうまく扱いきれない人もいらしたじゃないですか。さっき話をしていて、私はやっぱりやってみたんですけど・・・もともと書くのは好きなんです。思いを書くのは好きだったんです。論理的にはなれなかったんですけど。あのレコーディングダイエットに関して言えば、体重計る時に落ち込んじゃうんです。増えてる時期って。毎朝すごく落ち込んじゃって。それでなんか「今日は計るのやめようかな」みたいになっちゃった。で、中村さん(注:『美人百花』編集担当の方です)は、書き始める前に「どうせ書くんだったらカロリーも調べて書かなきゃ」とか壮大なことを考え過ぎてやめちゃったという。

岡田 いっぱい考えちゃうわけですね。

芳麗 中村さんも理想型だったんですよ。

岡田 あれは一番最初は、ほんとに体重計って食べるもの書くだけっていうのは何かっていうと、まず痩せようとしないところから。

芳麗 ああ。

岡田 痩せようとすると、毎日毎日おっしゃったように「駄目だな、駄目だな」になっちゃうので、毎日食べたもの書いて体重計ってると、面白いように増えてり、何も変わらなかったりすることが分かって。一番最初はまず観察記録からなんです。観察記録を書かずにいきなるやるというのは駄目ですね。

 例えばこれから株をやりましょうと。元手なんか1,000万円与えられた時に、いきなり買う人いないですよね。いくらなんでも1週間場を見ますよね。ダイエットに関して、これをみんなやらないんです。みんないきなり何かを始めて、次の日の成果を欲しがるんです。1週間目の成果。でも、そんなことで成果が出たりしない。株でそんなことやったら1,000万なんかすぐ無くなっちゃうんですよ。株だったら分かるのに、みんな自分の体だったら分からない。まず場の様子を見る。上げ相場か下げ相場か。自分の体重が上げ相場か下げ相場を見るんです。

 食べて物を書いて体重を毎日やっていって、大体1週間ぐらいデータ取ってると、こういう食生活をすると私は・・・例えば70キロとしましょう。70キロを維持してしまうんだというのが分かる。

 これ「70キロになってるんだ。駄目だ駄目だ」と考えるんじゃなくて。自動車で言うと、70キロというのはほんとにスピードみたいに考えるんです。そうすると、70キロというのはかなりアクセルを踏んだ状態ですよね。「分かった。これだけ食べたらアクセルをこれだけ踏んでるんだ」と。アクセルを緩めたらどうなるか。そうすると、少し食べるのをやめる。そうする体重がちょっと減る。逆にアクセルを踏み込んでみようと思ってガーッと食べると、面白いぐらいに体重がフッと増えると。

 体重が増やしたり減ったり、アクセルの調節みたいに、食べた物の分量でできるんだっていう。この第1段階をやっぱり1~2習慣やって遊ばないと、このゲームのルールが分からないです。ゲームのルールじゃなくて、いきなり「儲けなきゃいけない」と思って相場に参加すると、スッテンテンになる。

芳麗 なるほど。面白いです。そうですね。女性の多くの人そうかもしれないんですけど、例えば私だったら、ずーっとほかのダイエットをしていたわけですよ。デフォルトとしてダイエットしているという状態と、ダイエットしたいっていうのが初めからあったから、それで急に根源に立ち返ることができなかったんだと思うんです。

岡田 普通の女の人って、例えば自分の理想体重を50キロって決めてますよね。現状の体重が、しょっちゅうダイエットしてる人だったら55キロぐらいだとします。そうすると、不本意ながらの55キロなんです。目指すべき50キロだから、次のダイエットはいかに早く50キロに連れていってくれるのかっていうところで探してしまうわけです。そうすると、次々と結婚詐欺師に引っ掛かるみたいに、次々といいことを言ってくれるダイエットが現れるわけです。イケメンダイエットが次々次々現れて「俺だったら50キロ行けるよ」「俺だったら2週間だよ」とか、「俺だったら全然無理しなくていいよ」というふうに、次から次へ引っかかっちゃうわけです(笑)。なので、まず必要なのは「お前は55キロでいいんだよ」と言ってくれる・・・(笑)

芳麗 優しい彼が言ってくれる。現実の彼が。

岡田 そうすると、「この彼には甘えていられない」と思って、その彼と一緒になって・・・そうやって、まず55キロの自分と和解しなきゃ駄目なんです。もし自分が60キロだったら、70キロだったら、まず70キロの自分と和解しないと、50キロへ行けないんです。行きなり早いこと今の自分を・・・なかなか体重計りにくいというのもそうですよね。今何キロあるのか見ずに目標に向かっていって、ちょっと痩せたという実感があってから体重計に乗ろうと思っちゃう。

芳麗 そうです、そうです。

岡田 それはやめたほうがいいですね。

芳麗 今を見つめですよね。

岡田 今の自分がどんな努力をしてるのか。僕は「太る努力」って言うんですけど、今の自分がいじらしいぐらいどんなに頑張って太る努力をしてるのかというのをよーく見て、「よく頑張った。さすが70キロ。違うよ」っていうかたちになってから、「そんなに頑張らなくてもいいんだよ」と、「70キロってこんなに食べなきゃ駄目じゃん」って、今まで書いたやつを振り返るわけです。「こんなに食べなきゃ70キロ維持できないじゃん」と。で、「この中で本当に欲しかったものってどれ?マル付けてみて?」と○を付けたら、全部に○は付かないだろうと。

 「それ食べなくてもいいんだよ」っていったら、69キロになっちゃいます。「まだ69キロだ」とかじゃなくて、ここで面白がるんです。「あ、食べたいものだけ食べてて別にいらないもの減らしたら1キロ減っちゃうんだ」っていうふうになったら、だんだん心の中が「ひょっとして」が生まれてくるから、そうしたらだんだん乗っていけばいいんであって。まず一番最初は自己肯定です。じゃないとやっぱり、次から次へ来るイケメンダイエットに、今年の新作イケメンダイエットに・・・

芳麗 ほんとそうですよね。次から次へと、自分に限らず、イケメンダイエットだったりとか恋愛マニュアルとかにはまってる女の子もそうですけど、すごく似てるなと思うんです。そういうところが女の人は感情に流されちゃったりとか、新しいものに、根本でうまくシンプルに考えられずに飛び付いちゃうところが、自分も含めて女性って頭悪いなって思っちゃう部分なのかななんて。

岡田 女の人は、頭悪いというより、欲しいものがさっきも言ったようにつながってるから。例えば、「これを諦めろよ」とか「欲しいもの1個にやれよ」っていうふうに言えるのは、やっぱりこんなこと言える男は頭が悪いから、諦めたりできるわけですよね。「現に諦めてないじゃん」っていう状態になっても諦めたふりができるんです。でも、女の人はそれができないから、ほんとにうまく心理セッティングしないときついですよね。

芳麗 心理セッティング。だから、今日の聞きたいことの1つでもあったんですけど、普段このページでもそうですし、女性の生き方みたいなことについて書いてることが多いんですけど、やっぱり女性の悩み、生き方の悩みって、ほんとにつながってるから、複雑化してるから、解決しがたいなと思っていて。

岡田 そこの部分をならせばならすほど楽になると思うんです。例えば生涯恋愛っていうふうに考えて、あと何回恋愛するだろうかっていうふうに、もうその人の年齢とか立場ごとに考える。結婚してても、たぶんあと5回するなと思ったら、そうしたら次の恋愛であたふたせずに済むんです。

「香港の最後の夜理論」って言ってるんですけども。香港最後の夜って、中華食わないと気が済まないじゃないですか。中華がどれ食べるかばっかりに気が行くんですよね。でもあと1週間いると思ったら、1回ぐらいマクドナルドでもいいかって思えるわけです。そうすると、そこで余裕が生まれて、これ食べたいかどうかって考えることができるんです。でも、最後の夜だと思ったら、とりあえずまだドル残っててこれ使わなきゃいけなくてっていったら、結局悩みに悩んでどうでもいいところで高い金払うことになっちゃうんです。

 恋愛も「これが生涯最後の恋だ」というふうに考えると、えらいドタバタしちゃったり、損なことをしちゃったりする。そうじゃなくて、たぶんこれの読者の30代の女性だったらあと4~5回すると思うんです。ほっといても。4~5回のうちの1回なんだから、この彼とはどうしよう、今の彼または今の旦那とこの彼がいて、その後ろにまだ3人ぐらい並んでるイメージであって、じゃあどういう付き合い方すると今の彼、また今の旦那にダメージが少なく次の彼につなげることができるのかっていうパースペクティブが見える。この人が本当かもしれない、この人が運命かもしれない、この人が最後の人かもしれないと思うと、香港の最後の夜理論。必ず損をしますから。だから、できるだけ自分を追い詰めないことです。

芳麗 自分を追い詰めないこと。ほんとですね。だから、本当に先のほうまで見て考えることができれば、たぶん今30前後の女性とかでも、おっしゃる通り5回4回って恋愛すると思うんですけど、今いちばんとりあえず結婚しちゃいたい時だからっていうのもあって。

岡田 ああ。じゃあとりあえずすればいいんですよ。

芳麗 そうですよね。

岡田 とりあえずってみんなほんとに考えてないんですよ。とりあえずするんだったら、手近に思いついたら「こいつとだったら結婚できる」っていうやつとすぐするはずなんです。

芳麗 ああ、そうですね。そこでたぶん女の人は、最後の恋愛って思って、最後の最高の恋愛をして結婚してって思うからなかなかできないし、でも結婚を目標に恋愛しようとするといい恋愛ってやっぱりなりづらいじゃないですか。結婚するためにと恋愛ってまた別問題だというので。たまたまつながることはあっても。ということで、またここの悩みが複雑化して、結婚したいのにできないとか、好きでもない人と結婚しちゃったとか、よく分からない悩みが。

岡田 好きでもない人と結婚しちゃったというのを失敗と考えるからですね。少なくとも結婚は成功したから、50パーセント成功ですよね。結局好きな人と恋愛しないと結婚できないと思って、結果的に恋愛も結婚もできなかった人の成功率がゼロパーセントだとしたら、「私、もう不倫ばっかりで結婚できない」っていう人は50パーセント成功。「私、結局結婚したけど好きじゃない人と結婚しちゃったわ」も50パーセント成功。

ゼロパーセント、50パーセント、100。

 100のみを成功として、ゼロをいつも見てるから、50を失敗と見ちゃうんです。50は成功です。自己肯定。

芳麗 (笑)そうですよね。100のみを目標にしてはいけない?

岡田 100っていうのは何人に1人やってるの?ということと、あと、100は結論じゃなくて状態でしょう?

芳麗 そうなんですよ。

岡田 だから、「恋愛して幸せな結婚、2年後に破局」っていうやつを、あなたたちの友達で何人いますか?って(笑) で、それは状態にしか過ぎないんです。

芳麗 ほんとそうですね。

岡田 ただそんな状態をゴールにしちゃったらみんな不幸になりますから。とりあえず結婚でもとりあえず恋愛でもいいし。とにかく出会いがないというんだったら、身近にある出会いで一番カッコ悪い恋愛してみりゃいいのにね。「このクリスマス彼氏いない」より、「このクリスマス誰でもいいからいる」ほうがましに決まってる(笑)。

芳麗 (笑)そうですよね。なるほど。

岡田 女の人って面白くて、女の人って・・・僕、男子に言ってるのは「養老院に行け」なんです。おばあさん相手にモテろと。おばあさん相手にモテたら、別に若い子は同じだと。女っていうのは15歳から85歳までの間にあまり変化がない生き物だと。だから、85歳にモテる技術は15歳に通じるし、逆に言えばそれ以上のことは難しすぎてもう僕らにはハナから無理。それはモテる君に任せておけばいい。

 女の人にも僕言ってるのは、同時に彼氏3人作れ理論。恋愛に慣れてない人ほど彼氏3人作ったほうがいい。同時に。

 男はこれやっちゃ駄目なんですよ。男がこれやったら、ただ単に便利なタイプの女を3人作るだけなんです。でも女の人がこれやると、1人目はあなたがいつも好きになるタイプ。本命ではないんです。ただ単に1枠なんですよ。洋食です。次、和食ですね。洋食と和食どっちが上かはないんです。洋食食べた後は和食がいいし、和食食べた後は洋食がいいというぐらいで、1枠洋食、いつも自分が好きなタイプ。2枠、時々すごく惹かれてしまうタイプ。私に向いてないのになと思いながら、やっぱり好きだなと思うタイプが2枠、和食。3枠、エスニックと言いましょうか、ジャンクフードと言いましょうか。

 1枠と2枠はすでに付き合ってる。1枠の男がいる。例えばこれが安定志向としましょう。私を安心させてくれる男、私をちゃんと好きと言ってくれる男。2枠、ちょっと危ない男。私のほうが好きだと追いかけてしまう男だとしましょう。じゃあ、もういつも私のことを好きだと言ってくれる安定をやってくれる男と、私がいつも追いかけなきゃいけないちょっと危ない男がいるとしたら、3番目に欲しい男っていったら、ここで女の人は趣味性が出てくるんです。ここで、すごい年下がいいって言う人もいれば、ちょっとオカマがいいなという人もいれば、ちょっとおじいちゃんみたいなのがいいというのもいれば、友達みたいなのがいいというのもいれば、セックスだけの関係だけの人がいいという人もいれば。ここの3枠はものすごい趣味性が出てくるんです。

 なので、1から3をトータルで捉えたほうがいい。それをたぶんみんな1人でやろうとしてるんです。4以上にしちゃうと周りからあれこれ言われるしバレやすい。で、2以下にすると・・・1は今言ったように1人の人でこれ全部やるのはすごい難しいんですけど、2人にすると「どっちが本当だろう」って悩んじゃうんです。3だったら「みんな仲良く」っていう。そうすると、1人と微妙な関係になった時に、1人としか付き合わなかったら、30超えてたら仲直りしなきゃいけないって思っちゃうんです。そう思わなくて済む。これはちょっと距離取っとけばいいと。ほかの2枠と3枠と仲良くしてきたら、向こうが少し「なあなあ」って言ってきたら関係を修復すればいい。そうしたら全体のバランスが取れる。投資ポートフォリオみたいな考え方ですよね。円、ドル、ユーロみたいな考え方です。全部で持っておきましょうと。

芳麗 分散を。なるほど。確かに、恋愛下手な人ほど・・・

岡田 下手な人ほどこれ3つやったほうが。

芳麗 そうですよね。いいエクササイズになるし、変に執着せずに。きっと重くなっちゃいがちだと思うんで。

岡田 重たい人はエネルギーを3つに割ればよくて。「3人もそんな付き合えない~」というのは、それは今の1人分のエネルギーを3倍にしようとしてるからです。割れ、割れって。3で割れ割れ。

芳麗 十分だっていう。

岡田 十分です。

芳麗 なるほど。そういう考え方を・・・

岡田 これが、理屈っぽい考え方なんですけど、僕が言ってるのはこれでお分かりの通り、単純化してるんです。それにくっついてくる複雑な「でも私は」とか、そういうふうなことを一切考えないという力でやってるんで。論理的であるということは、あえて頭を悪くするということです。

芳麗 ある意味というか。

岡田 それはもう技術なんです。これからちょっと頭悪くしよう・・・微妙な味が分からない子どもの舌になって、甘いものは「甘い」、辛いものは「辛い」とか、「出汁味なんか分かんない」っていうような子どもになると、論理的があっという間に見えてくるんです。あえて単純化する能力ですから。

芳麗 なるほど。女性がそれを使うには・・・

岡田 おっさんになるっていう。おっさんとか子ども。子どもっぽい男子みたいなコスプレするつもりで考えるといいですね。心のコスプレです。論理的っていうのは。だから論理的にしゃべるような女の人っていうのは、みんなおっさんぽくなっちゃうんです。

芳麗 そうですね。仕事してるとやっぱり論理性が多少は身に付いてくるから。

岡田 そうするとギスギスしちゃうんで。これはもうコスプレですから。そこにギア入れて、ギア戻して。甘いものでも食べて、ブドウ糖を摂って「論理的終わり」って。

芳麗 ああ、なるほど。じゃあ、恋愛をしてる時とか、物づくりでも女の人ならではのよさとかっていうのがまたあると思うんですけど、それは論理にギアを入れながら複雑化した自分というのも楽しむこともできる?

岡田 論理的思考する時って、朝喫茶店に入って目の前にコーヒー置いて、「これ飲みきる間だけ論理的になる」と考えるんです。「これどうかな」と。恋愛だったら好きか嫌いかとか、本気か本気じゃないかで考えますよね。それを全て今回置いておいて、僕がスマートノートっていうノートで書いてるやつですけど、右半分と左半分に分けるんです。基本的に右半分は「いつも考えてること」で、左半分は「いつも考えないこと」っていうふうに分けてもいいんです。右半分で「本気かな」とか「あれでよかったんだろうか」って考える。半分は全て損か得かだけで書くんです。「これで損」「これで得」「これで損」「これで得」っていうふうに。いつもと違う発想で書く。いつも損か得かで考えちゃう人は、それでよかったか悪かったか。それで正しかったかどうかって書く。これの訓練を、コーヒー1杯飲む間だけやる。いつまでもやると頭に負担がかかって大変疲れます。女らしくなくなってしまうので。女らしさっていうのは天然資源みたいなものですから、論理によって環境汚染されちゃうんです。

芳麗 なるほど。いい言葉聞きました。

岡田 はい。そうするとあんまりいいことがないんで。モテ力が下がっちゃいますから。

芳麗 恋愛とかっていうのは、おっしゃることだと思うんですけど、たぶんすごい当事者になれちゃったほうが面白いんですけど、つらくもあって。でもやっぱり女性らしさを味わえるから楽しいんですけど、でもやっぱり客観性がないとつらいなというか、主観性だけだとつらいから、やっぱり2つ持ってて5分だけそっちでいいんだって思うと全然違いますよね。

岡田 はい。5分だけ。5分だけはロボットみたいな自分と話すんです。「ソレハ得ダネ」とか「ソレハ損ダネ」って言ってくれるやつ。そういう友達作ってもいいんですけどね。損得だけで考えてくれる。そういう方法もありますね。

芳麗 男性の友達?

岡田 オカマの友達とか。オカマの人たちっていうのは、うまく論理と感情とを切り替えて使うからうまいですけど。でもそれができなかったら、ただ単にコーヒー飲む間だけ理屈訓練するというのでも十分ですね。

芳麗 そうですよね。損得でものを考えたりとかできない人はできないですもんね。そういうやり方でいい。

岡田 そうですね。恋愛はほんとに損得で話すとメチャメチャ面白いですよ。僕、大学で教えてて学生と話す時に、その人らが言ってることをザーッと黒板に書いて、黒板の真ん中に引いて、これ全部損得だけで考えようとか、逆にこれを正しい、間違ってるだけで考えようっていうと、ものすごく見え方違うんです。そうすると、もう彼ら彼女らは「うわぁ」っていうぐらい視点が変わるんです。そうしたら、関係そのものは・・・恋の悩み自体が無くなることはないんですけども、打つ手がものすごく増えるんです。打つ手が増えた中で、自分で勝手に「あ、これ」って途中で見つけるから、途中で悩みの問題が無くなるんです。「先生、分かりました。やること分かりました」って。ザーッと見えた中で、「これだ」っていうふうに。だから、決心しなくていいんです。自動的に「ああ、これだった。これしかないよ」っていうのが見えたら、もうそこでその問題は終わりですから。

芳麗 なるほど。面白いですね。

岡田 面白いですよ。理屈はわりとそういうふうに使う。所詮ツールですから

芳麗 この本の中にあったように、仕事でももちろんそういう使い方ができるというか。

岡田 そうですね。僕は逆に感情的になるのに努力しないと難しいんです。しょっちゅう理屈で考えちゃうから、自分の気持ちとか伝えるの下手だし、人に甘えたりするのも下手だから。右側で書いた左側に「じゃあ甘えるとどうなるか」とか(笑)。

芳麗 (笑)そうなんですか?

岡田 嫌だな(笑)。でも男の人そういうの多いですよね。たぶんここで弱音吐いたらいいのに、何強がって建前言ってるんだよとか。もしくは、本音言ってるとしても、お前の本音って薄汚いぞと本音とは違うでしょっていうのがあるじゃないですか。欲望にまみれたこと言ったらそれが本音かっていうとそうでもない。なんかそうだと思ってる人もいるけど。そういう人たちは本人を明かすのが下手なんです。甘えたりするのが。だからそっちのほうの訓練をするんですけど、それがつらくてつらくて。「どう言えばいい?」と思っちゃうんです。

芳麗 甘えたくないわけではないんですか?それは。

岡田 いや、甘えたくないってたぶん思ってるんですよね。

芳麗 やっぱり思ってるんですね。甘えたくないっていう自分の意志ですか?本音としても甘えたくないんですかね。「甘えられたらいいな」っていうちょっとした憧れはあるけれども、

岡田 男を30年以上やってると、プライドだけがえらい高くなってくるんです。このプライド高くないとまた駄目なんですよ。

芳麗 やっぱりそうなんですか。

岡田 男ってまず最初にプライドから作るんです。プライドに見合うだけの自分になろうなろうと無理する姿が男(笑)。でもいずれプライドのほうが上がって、もういつのまにかプラウドに追いつくのをあきらめる。ところがずっとプライドだけはいつまでも高い。このプライドがなかなか崩せない。崩したら、またそこに見合うだけ、見合うだけって登れるんですけど、どっかで開き直って座っちゃってこうなっちゃうんです。プライドだけは高くて「俺は課長だから」とか「部長だから」とか、「もう俺そんなのバカらしくてできないよ」っていうふうに開き直って登るのをやめてしまう。そうすると、そういう男は色っぽくないからモテないので、また余計に「女は所詮」とか言い出したりしてしまう。そうすると余計にみっともなくなってしまう。

芳麗 なるほど。

岡田 適度にプライドを崩していって、せめてすねるかなんかすりゃいいんですけど、してくれないんですよね。

芳麗 隙を見せないというか。

岡田 隙を見せなきゃいいっていうもんでは・・・。だから、そういうふうに甘えたり感情を見せたりするということが、僕は自分でノートにやるのはそっちのほうですから。たぶん女性は逆で。どういうふうにすれば損か得か、どういうふうにすれば自分がよく見えるか、どういうふうにすれば悪く見えてしまうのかっていうのを考えたほうがいいと思います。

芳麗 なるほど。1つ今の話で派生して思い出して、すごく興味深いなと思ったんですけど。この間・・・この間というか、いろんな人に話を聞いていて、30代・・・女性も男性も20代って今全然恋愛をしないっていう、興味がないっていうふうによく言われてるんですけど。そういうふうに聞くんですけど。「プレゼントもらったら何返していいか分かんないからもらいたくない」っていう人がいたりとか。やっぱり30代も全然恋愛、結婚しない人が多くて。30代の普段そういう一般の会社員とかと会う機会が、たくさんはないんですけど話を聞いたら、やっぱり恋愛っていうか、セックスはたまにしても、恋愛及び結婚につながるような恋愛は全くしてないって。普通に素敵な人たちなんですけど。それは「女なんて面倒臭い」「お金はかかるだけだし、どうせ愚痴ばっかりで話もつまらない」。だから、どんな女の人に出会ったの?とも思うんですけど。「相手の話ばっかりするし、話もそこまで自分たちが話してて楽しくないし、別にさみしくないし困ってないから、老後はともかく、老後までは1人でいいんじゃないかと思っちゃう」っていう人が結構多かったんです。何人かに話聞いた時に。「恋愛ほんとにしたくないの?」って言われたら、「面白くて面倒臭くなくてお金がかからないんだったらいい」みたいなことを言っていて。

 確かに女の人でも不器用になってて、いろいろモヤモヤ考えちゃって恋愛できない人が・・・理想ばっかり高くなって恋愛できない人が増えてるから、これはもういつまで経ってもうまく交わらないんだろうなっていうふうに思ったんです。お互いを理解する気になれてないし、ちょっとマイナスに見過ぎてるなっていう。リアルに男の子の友達とかがいたりすると、こういう生き物だっていうのが分かると思うんですけど、お互いそんな・・・損得で恋愛をしすぎてるんじゃないかとかって思ったり。女は女で損得勘定が、また別な部分であったりするので。ちょっと派生したお話なんですけど。

岡田 何十年かのスパンで見てみると、男が恋愛するようになったのって、たぶん1980年代ぐらいからなんですよね。70年代は恋愛してる男は軟派(ナンパ)って言われたんです。軟派っていうのは女の子を誘うという意味ではなくて、硬派の反対、男らしくない男、という意味。女の尻を追いかけてる男。モテたいと思ってる情けない男のことを軟派と言った。そういう男は恋愛をしたがってる。さあ、硬派の男の、男らしい男の、男が憧れる男の生き方はどうかというと、生涯恋愛をしたかしないかぐらいが大体いいと。これが高度成長時代のおじさんたちの考え方で、どちらかというと日本ではメジャーな考え方。

 どんどん遡っていったらどうなのかというと、江戸時代ぐらいになってくると、「恋愛」っていう言葉がなくて「情」っていう言葉があって。「情」は何かというと、遊郭に行って遊女と遊んで、その本気を持ち帰らない。キャバクラと同じですよね。キャバクラ行って遊ぶんだけども、それをいちいち本気にしたりしないよと。「嫁?嫁なんかもらわねえよ。俺甲斐性ねえからな」っていう江戸っ子が一番カッコよかった。私たちはそういう伝統文化の中に生きているので、男が恋愛するようになったのってやっぱりこの30年ぐらいで、30年間ちょっと無理してたわけです。

 男女雇用均等法のおかげで女の人が全員仕事できるようになった。それまで女の人ってほとんど専業主婦になってたのが、ほとんど全員1回就職考えるようになりましたよね。そうすると、すごくしんどくなっちゃった。「全員別に就職しなくてもいいんじゃないの?」というのが今の専業主婦返りの真相だとすると、同じく本来は男ってあんまり恋愛する生き物じゃなかった。ところが恋愛してモテなきゃ人生は駄目だと思ってて、男が恋愛に無理してたのがこの30年ぐらい。これが今揺り返しが来て「恋愛しなくてもいいんじゃねえの?」っていうふうに言ってる。

 ただし、お互いの言葉がなかなか分かりにくいから、女の人の専業主婦願望っていうのはたぶん誤解されやすい。今の専業主婦願望っていうのは、「わたし別に周りの人と競ったりしたくなくて、誰かの世話で生きていくということでもいいと思うし、自分の家族だけ見てればいいの」っていう。そんなに人間として間違ったこと言ってないんだけども、まるで男に寄生して生きていくみたいに捉えられるじゃないですか。同じように、「女ってめんどくせえよな」っていうのは、たぶん男の本音の半分なんです。

芳麗 なるほど。そもそもそういうものであると。

岡田 そもそも犬ですから。人間のことが分かるはずないんです。女のことは面倒臭いんですよ、確かに。「彼女はいらないけど女は欲しい」っていう男って結構いるんですよね。この彼女と女の差は何かっていうと、彼女は気を遣ってお付き合いする相手、女は黙ってついてきてくれるものですよね。

芳麗 なるほど。

岡田 こっちだったらいいっていう男はいくらでもいる。じゃあ、本来、「それでもいいや」っていって犬に付いていくふりをしてくれる・・・つまり犬がリーダーのふりするから喜んで「はいはいはい。あなたリーダーよ」っていうような頭のいい女が人口の半分いれば、これわりとバランス取れるんです。「俺に(?付いてくる)女がいい」っていって、女の人は「そうよね」って言いながら、「あいつに黙ってついていったら得かな」。「あれでいいか分からない。黙って付いていく」っていうような切り替えができればいいんですけど。だから、たぶんまだそこに恋愛幻想がある。まず、対等に付き合いお互いに理解し合うっていうようなことを乗り越えないと駄目だと思ってるからなかなかしんどいです。こんな話ばっかりでいいの?俺は別に、単行本の紹介は正直どうでもいい(笑)。ここが面白ければ何でもいいんですけれど。

芳麗 面白いですよね。ついついお話聞いてると、これもあれも聞いてみたくなる。

岡田 正直本はどうでもいいです。本当に。まずは「この1冊で、こんな岡田さんの考え方がいっぱい載ってます」って(?)で。でないと、無理やりくっつけようとするとすごいしんどくなるから。

芳麗 ああ、そうですね。

岡田 はい。面白いこと書いてくれれば。

芳麗 ありがとうございます。すごいありがたいです。いつも本をあれしながら、やっぱり一番聞きたいことを聞かせていただいてるので。

岡田 これ、売れようが売れまいが俺には1円も入りませんから関係ないです。

芳麗 でもすごいですよね。

岡田 これ楽しいですよ。

芳麗 今のでも、論理的な思考を女性なりに身に付けるという。

岡田 そうですよね。3つ僕がやれって言うのは、「恋愛の経営者になれ」っていうことですよね。株式会社自分の社長になって、恋愛事業部が3つある。第1事業部、第2事業部、第3事業部と。事業部ごとに別に男性と恋愛してて、いい会社っていうのは1個の事業部がうまくいったからっていってほかの事業部閉鎖しないんです。それと同じように、1人の人とうまくいったらほかの人2人を閉鎖しちゃ駄目なんです。同じようなレベルの男を探すべきなんですよ。1枠ですごい「この彼素敵。やっぱり2枠と3枠ダメ」って思ったら、でも1枠の男にいずれ飽きるんです。その時に別の1枠の男探すんじゃなくて、2枠と3枠の男を置いておくと、「やっぱりこっちのほうがいいかな」ってある時に思った時に、また1がよく見えるから。そのための1、2、3です。

芳麗 それは究極、もう結婚しても3枠残しててもいいっていうことですかね。

岡田 もちろん。

芳麗 そうしたらいいですよね。

岡田 それやらないと・・・僕ら友達って、新しい友達ができるたびに前の友達と別れないじゃないですか。でも、彼氏って新しい彼氏と付き合うたびに前の彼氏と別れる。だから人間関係が切り捨てになっちゃうんです。前の関係を切り捨てるのは、このネットワーク時代に大変しんどい。なので、さっき言った、今の彼氏がいて次の彼氏作るんだったら、今の彼氏と別れないで済むんです。もし「いや、お前は俺の彼女なんだから、前の彼氏とはちゃんと別れろ」と言われたら、「でも友達としての関係残すよ」っていうことを認めさせるような付き合い方じゃないとまずいんです。でないと、それまで2年とか3年お互いに続けた理解し合うとか全部失うじゃないですか。それはあまりにももったいない。これを恋愛を投資と考えたとします。時間投資とか関係投資って考えたら、別れたら全部無くなっちゃうから。これ以降、全ての彼氏とは絶対別れないっていうふうに決めて。

芳麗 かたちを多少変えたにしても。

岡田 変えたにしても続ける。で、常に彼氏は3人。

芳麗 それって、セックスレスとかもすごい女性の間では年々大きな問題になっていくので、そういう意味でもいいですよね。

岡田 そうそう。どれかとしてりゃいい。みんなとしてても別にいいし、どれかとしてればいい。

芳麗 なかなかすごい私は納得いったし面白いんですけど、普通に倫理的にうまくそれをバランスよくできるっていうのを、自分にオッケーを出せる人が少なそうですよね。

岡田 こういう話をすると大体3つに分かれて。「うまくできるか」って悩む人と、「私にできるか」って悩む人。倫理的に悩む人とか、あと、それは生理的に嫌って思う人は、それはできないんです。そうじゃなくて、「面白そうだけども自分にできるだろうか」っていう人は大体できるんです。そこで踏み分けてしまえばいい。

芳麗 (笑)なるほど。

岡田 彼氏3人はほんとに基本ですよ。その彼氏3人の基本は、彼氏の基準をどこまで下げれるかです。

芳麗 なるほど。

岡田 下げれるかなんですよ。

芳麗 それいい考えですね。

岡田 彼氏3人っていうのはこれから作るんじゃなくて、今ある手札の中で「こんなやつ彼氏と思ってなかったけど、もう彼氏にしてやろう」って。1枠2枠3枠を埋めるのがまず先で、埋めてから。本を作る時って、ページ空いたら何でもいいから入れて埋めるんですよ。この埋めるという感覚を皆さんに知っていただきたい(笑)。お弁当箱空いてたら埋めるでしょ?埋めるんです。

芳麗 そうですよね。プチトマトでもなんでもいいから。冷凍食品でもいいから。

岡田 なんでもいいから入れとけと。そうしたら「え、守衛のおっさん?」・・・でもいないよりはましと。「守衛のおっさん入れる?でも3枠は守衛のおっさんよりもちょっとましなの入れよう」というふうなかたちで、少しずつ。最悪の人を入れたら、それよりちょっとずつよくしていったら。これ2~3回繰り返すと、1、2、3枠大体よくなっていきますから。一番最初から香港の夜みたいにしないこと。

芳麗 今の話で納得したんですけど、たぶん今の話すると、モテる子は「3つ捕まえられるけど」って言うけど、モテない人は「1人もつかまえられないよ」っていうふうに言いそうだなと思ったんだけど。

岡田 「普通の彼氏」を作ろうと考えてるからですよ。モテない人は、ブッサイクな彼氏を3人作ればいいだけですよ。ブッサイクな彼氏は、「彼氏がいないよりましだ」というふうに思えばいいんです。つまり、ゼロは彼氏がいないことであって、20点は、人に見せれないほどブサイクな彼氏。30点は、見せれるんだけども人に後ろ指さされる彼氏がいるっていう(笑)。大体40点、50点、60点で、80点はみんなに見せれる彼氏がいて、90点はみんながうらやむ彼氏がいる。みんな70から80を目指すからしんどい。

芳麗 いきなりね。

岡田 20、30からコツコツと。

芳麗 いいですね。何においても、たぶんみんな今頭がグルグルしたりするのは、生身の体験が足りてないっていうのがすごくあると思うんです。10年彼氏がいない人とかって結構いるんですけど。30代のバリバリ仕事してる人でも。それはもうずっと80点の彼氏を目指して、とりあえず自分が何点か考える。80点を目指してるからいつまでも、それでしばらく彼氏いないので・・・

岡田 いいんです。自分のことを80点と思ってていいんですよ。これがまた考え方で。じゃあ自分は何点なんだっていうふうにマイナスしちゃうと人生つらくなっちゃうから、バーゲン期間と考えて。「80点の私を40点のあなたに、ただ今の期間中、クリスマス前ですからお得ですよ」と。キャンペーン期間。キャンペーン期間でちょっとドア開けてあげればいいわけです。お求めやすい価格で「飲みに行ってあげます」みたいな。

芳麗 そうですよね。男性のほうから来ない来ないっていうふうに、みんなそれもまた1つの悩みとしてあるんですけど。でも、さっきの「男性は女性と恋愛しないものだ」っていうのが基本・・・しないものだっていうか、面倒臭く思ってるっていうのが基本であるとして、やっぱり女性からうまくサインを出して女性から誘ってるじゃないですか、結局は。恋愛をしてる人たちを見ていると。なので、ブサイクな彼でもなんでも、自分から開いてあげたりとかっていうのは大事っていうことですよね。

岡田 恋愛はフォークダンスです。男子は全員恥ずかしがって、周りに立ってると思ってください。フォークダンスにホイホイ入ってくるようなやつもいますけども、そいつらは恐ろしく腰が軽いですから。最初から真ん中で踊ってるやつはあまり見ずに、ダンスの輪にはいっていきたそうな目線で送ってくれる男子のところに走っていって「踊ろ」って言うと、ちゃんと踊ってくれるから。

芳麗 素晴らしい。例えがすごい面白い。ほんとそうですね。それこそ何年か前に、高学歴でバリバリ仕事してる頭でっかちの女子とオタクの男子がいいんじゃないかっていうことを作家の同世代の人と考えてしゃべってて。その人はオタクと結婚してるんですけど。まさにオタクの男子なんて、フォークダンス・・・

岡田 フォークダンス、トランペット見てる黒人少年みたいな状態ですよね。「いいなぁ」ですよね。あそこはなかなかいい物件が転がってるんですけれども。

芳麗 そこに目を向けて、自分から連れ出すっていう。

岡田 はい。ただ、それはもう育てるつもりじゃないと駄目ですよね。つまり、みんなが最初から見て「いいなぁ」っていうんじゃなくて、この物件みんながなかなか目を付けずに・・・だから、最初から友達の同意は得られない。ここは女性村にとっては厳しいんですよね。最初から連れてきた時にみんなから「ああ、いい彼じゃん」って言ってもらえないんです。オタク村から連れてきたら。これをなんとか人前に出せるぐらいに叩き直さなきゃいけないので。一番最初はお金とかそれだけでいいと思うんですけどね。お金とか能力だけでよくて。もしくは勤めてる会社とかだけでよくて。「金目当てじゃないの?」っていうふうに友達に言われても、この金を半分以上使ってこいつをいい男に仕上げると思ってガンガンやると付き合いがいもありますよね。いいことしてることにもなるし。結局その男と最終的に別れたとしても、モテる男になって別れるから、男育てるっていうことをできてるわけですから。これはもう女力上がってますよね。

芳麗 そうですよね。そういう男の人とかって、結婚とかもなかなか自分からしたがらないじゃないですか。

岡田 もうそういうのは全部諦めましょう。これは今の大学生の女子も言ってるんですけど、男から言わないです。

芳麗 言わないですよね。

岡田 で、言わせるように仕向けて言わせるっていうのをみんなやったんですけど、女子はもうみんな最近諦めてきました。それも駄目。リードして「結婚するぞ」って言ったら「はい」って男言いますから。

芳麗 なるほど。もうそういうものだと思って。

岡田 「付き合うぞ」って言ったら「はい」って言いますから。もしくは「えー?」って言いますから。その「えー?」である限り、「ノー」でないんです。男が「えー?」って言ったら「ノー」でないから、もうその場合は「はい、付き合ってる」と周りにも言う。

芳麗 「私たちは付き合ってます」。

岡田 「付き合ってます」って。

芳麗 なるほど。

岡田 相変わらず「えー?」って言うけど、「はいはい」と聞き流す。

芳麗 それぐらい女の人から行くっていう。

岡田 やらないときつい。でないと、彼らそれぐらい恋愛っていうものに、正直さっき言ったメリットみたいなものを感じてない。昔あったみたいな、「恋愛っていいものだ」とか「しなきゃ駄目だ」っていうのが無くなっちゃったんです。結婚と同じく。なんで男子が昔どんな駄目男でも結婚できたのかっていうと、女の人が23までに結婚しなきゃいけないと思ってくれてたからなんです。そうすると、23、24、25になったら「誰でもいいから」になるじゃないですか。だからあらゆる男に女の人があてがわれて、一夫一婦制というのが維持できた。それは、女の人が「25までに結婚しないと駄目なんだ」と思いこんでくれたおかげなんです。

 同じく2000年代までは、男子は恋愛しなきゃ駄目だと思い込んでたんです。なので、男子も恋愛市場に参加してたからちょうど男女同数だったんです。だけど、今そこで、女の人が「別に働いてもいいんじゃないの?」と同じように、男のほうも「別に恋愛しなくてもいいんじゃないの?」っていうことに気が付いてしまったから、恋愛市場からすごい撤退してる。その結果女の人の中で・・・女の人も恋愛市場から腰引けてますよね。でも、30ぐらいになると「ちょっと待ってよ。私たち出産の限界っていうのがあるから、産むんだったら32~33じゃないの?」っていうふうに思ってて焦り出したところに、男がまだ帰ってこないから。そこでこのギャップが発生してるわけですよね。面白い。無責任に面白がってますけどね(笑)。

芳麗 自分を知るっていうことのほうで、「人生の法則」にある4タイプってこの方法の1つだと思うんですけれども。で、興味深く読ませていただいたんですけど。大体これって4等分ぐらい(?)

岡田 ほぼ人数同じぐらいですね。

芳麗 男女比とかっていうのはあります?

岡田 ないです。

芳麗 ないですか。女性的な感性を持ちながら理想型もいれば、男性的な人で理想型もいるしって。

岡田 います。女の人でも勝ち負けばっかり気にしてる司令型もいます。

芳麗 ああ。勝間さんとか。

岡田 はい。勝間さんもだし。そういう人たちは本当に面白いぐらい、「でもそれは損でしょ?」「それは得でしょ?」というふうにパッと言いますから。ママさんサークルとか見たら、大体リーダーやってるのって司令型の人。まずこの人たちはすごい付き合いがいいですし、誰かとの連絡を取る時にすごいこまめに動くんです。やっぱり人に命令するだけじゃなくて自分から動くんです。

芳麗 なるほど。

岡田 法則の人たちは目立たずにじっとしてますし。

芳麗 「たった4タイプ?」って最初思ったんですけど、もう一回読んでいってすごい当てはまっていたのと、「性格とは違うんだ」って。後ろのほうにある人格の模式図を見ていて、なるほどっていうふうに思ったんです。本能の次であるっていう。

岡田 そうです。だから、自分が何か分かれば、その次に彼とか、仕事の関係の人とか、自分がやりにくい人は何タイプか分かったら、その人にはどういうふうに言えばいいのかっていうのがなんとなく分かるんです。これまでは自分が理想だったら理想的なことばっかり告げるんですけども、注目型だったら「そういうところがかっこいいですね」って言ったらもう一発なんです。それのほうがよっぽど早いし。法則型はただ単に、頼まれたら引き受けるっていう癖があるから。

芳麗 そうやって扱ってあげればいいし。

岡田 はい。だから、この人たちは褒めたら引き受けてくれるんですけど、この人たちは褒めても何もしてくれないです。そうじゃなくて、端的に頼めばいいだけなんです。頼んだら文句言いながらやってくれるんです。こいつらは、頼んだら安請け合いするんですけどやってくれないから、頼むというより褒める。頼みながら褒めるとホイホイやり出してしまう。この人たちに言う時は必ず何か見返りを出す。「これをするから」とか。もしくは「こうすればおまけにあなたにも得だしね」って言ったら、「確かにね」って言って急にしてくれる。必ずこの人たちに言う時は見返りを出す。

芳麗 見返りを出して司令型には頼む。

岡田 はい。

芳麗 これってこの中にあったテストを受けると分かるじゃないですか。そのテストっていうのは受けなきゃやっぱり分からないですよね。他人を調べる時にっていうことなんですけど。

岡田 他人を調べる時はその人の行動から・・・やっぱりテストよりは見て判断したほうが早いですよ。自分が何タイプか分かった人は。自分が何か分かったら、まず他人をどんどん当てはめていくんです。その癖を付ける。大体ひとあたり自分の家族とか分かってる人が何タイプか分かったら、気になる人の特定に入るんです。できるだけ気になる人は最後に置いておいて。「この人何だろう」。で、仮説立てて。「ということは怒る時こういう言葉で怒る」とか、「好きな趣味に対してはこうなはずだ」とか、「時間守るか」とか「約束どうか」っていうふうなことでやっていって、ジワジワジワジワと決めていくのが一番いいです。この中にもテストあるんですけども、テストよりは、やっぱりある程度身に付けてから自分で考えたほうがよっぽど当たります。

芳麗 なるほど。そのままテストを受けるというだけじゃなくて。

岡田 はい。受けさせたいやつがいるんですね。

芳麗 あ、いえ。他人にいろいろ見る時に、例えば私なんかインタビューのお仕事をしてるので、連載でよくお会いする人から(?)たまにお会いする人までいるんですけど、そういう時に知っても面白いなと思ったり。

岡田 それはでも、やっぱりその人の著作とか発言とかから推理するのが一番いいですね。

芳麗 そうですよね。だって、この中でマツコ・デラックスさんやナンシー関さんは司令型だっていうのは岡田さんの推理ですものね。

岡田 推理です。

芳麗 宮崎駿さんは理想型でっていう。

岡田 はい、推理です。それは彼らのインタビューとか見れば見るほど、もうこの言葉使うのはそれしかあり得ない。例えば宮崎駿は「許せない」っていう言葉が多いんです。「iPad使ってる若者が許せない」。「許せない」っていうのは4タイプ中理想型しか絶対口にしないんです。ほかの人は許す許さないじゃないです。法則型だったら「分かんない」ですから。注目型だったら「嫌い」ですからね。

芳麗 これ、あともう1つ、さっき言った自分を知る、自分の欲望を知るっていうのは、なんでも欲しがりな女性にとってはすごく大事なことかなと。人の芝生がよく見えがちな女性にはすごい大事かなと。

岡田 そうですね。でも、実は自分のタイプのことしか欲しがってないですからね。だから、理想の人は全て欲しがってるように見えて、やっぱりそれは全て自分を理解してもらうとか、自分がずっと目指してることができるようになるっていう、そこにもう集中してるんです。何か知りたいとか、もっと目立ちたいとか好かれたいというのはあるはあるんですけど、所詮雑音なんです。ちょっとしたサイドメニューみたいなもの。メインディッシュはやっぱり自分のタイプの欲求ですね。

芳麗 確かに。確かに自分の理想通りのものじゃなきゃ・・・もちろん例えば自分が何か作ったらすごい売れたいですけど、「自分の理想に適ってないものが売れてもな」っていうのはちょっとありますね。

岡田 だから、理想の反対側の司令にしてみれば、自分の好きなものじゃなくても「売れたらうれしい」なんです。で、逆に言えば「好きなものって何?」なんです。この人たちはそんなに好きなものがないんです。

芳麗 なるほど。

岡田 だから、司令型の女の人って絶対フェミニンな格好してるんです。色っぽい服着たりしてる。なんでかっていうと、女に生まれたんだからその魅力を使わなきゃ損だって思ってるわけ。なので、一見すごい女っぽく見えるんです。でも勝ち負けなんです。そこが面白いんですよ。

芳麗 なるほど。女性のコスプレみたいな。

岡田 だから女子アナやグラビアアイドルには司令型が多いんです。

芳麗 なるほど。面白いですね。

岡田 騙されてはいけない。

芳麗 じゃあ、本質的には自分が求めてることっていうのは実はいっぱいあるようでこれしかないっていうことが分かってくる。

岡田 これしかない。ほかの人がうらやましくてっていうのはあるんでしょうけども、それを自分なりに翻訳してるんです。つまり、この注目型の人がすごくうらやましく見えても、「あんなにみんなに好かれてるっていうことはみんなに理解されてるに違いない」というふうに思っちゃうんです。僕注目型ですけど、理解されてるとか全然思いませんよ。そうでなくて、誤解でもいいから好かれたらいいのになっていうのが僕の考え方ですから。これは、好きとか関係なくて「そいつはいくら持ってるの?」っていうふうに聞くんです。そこが違いますね。そうじゃなくて、「知らない人に好きって言われるの気持ち悪い」っていうのがここです。

芳麗 法則型。

岡田 全然違うんですよ。

芳麗 でも法則型は「理解されたい」でもないんですよね。

岡田 「理解されたい」は、ハナからそんな・・・だって、自分にも自分のこと分からないから、理解とかよく分からない。急に真っ暗な世界。法則型を問い詰めると背中向けますから。問い詰め禁止なんです。野生生物に近いから。このあけっぴろげな明石家さんまみたいな注目型と、何か言えば必ず背中を向けるっていう法則型には差がありますから。

芳麗 面白いですね。確かに私「理解されてない」ってすぐ思っちゃう。でも、まさにそうですもんね。岡田さんには理解されてる。

岡田 理解されようがされまいが、目立ったらいいし聞かれたらうれしいっていう明石家さんま的世界と、「それがなんぼになるの?」っていう(笑)。

芳麗 面白いですね。でも、あとプラス、全てのタイプがいるから物事ってうまくいく、文化は伝わっていくっていうのもすごい面白かったです。じゃあ、自分を知ったらいい・・・そのためにスマートノートって論理力を付けるのもあるけど、表現力とかもありますけど、自分を知るにももちろんいいなと思ってたんですけど。

岡田 はい。これはもうほんとに訓練なんです。スマートノートはどっちかというと武道に近いんです。空手とかそういうやつ。だから、1日に20分とか30分やったらやっただけ、ちょっとずつ強くなりますよね。それと同じで、ノートって付ければつけただけだんだん頭が強くなってくる。よくなるというよりは。それはじゃあ、工場でやるみたいに、こうやると頭の考え方の仕組みが分かってあっという間に使いこなせるっていうものじゃなくて、頭はほんとに野球とか武道と同じように考えてて。技を習ったからといってできるやついないんです。そんなの漫画の世界だけで。何回も何回も使いこなしてるうちにできるようになる。料理とかと同じです。だから、やった回数だけよくなるので、スマートノートも何冊付けたかとか何か月付けたかで、ちょっとずつ頭の調子が上がっていく。そうすると余計なこと悩まなくなります。でも、フェーズ1とかフェーズ2の、毎日あったことを5個書いてそれに点数付けるだけでも、特に鬱気味の人には劇的に効きますよ。本当にそれ効きます。これ本書いて発表したらそれすごい言われたから。面白かったですよね。

芳麗 なんでなんでしょうね。

岡田 たぶんみんな、あったことにマイナスの点付けるからですね。スマートノートの考え方は、最低線をゼロにしてるから。ゼロ以下付けちゃいけないことにしてるから。あったことにやってると、そうするとずっとゼロ、ゼロ、ゼロ、ゼロってやっていったら、次はそれがゼロなんだったらそれを3っていうふうに考えてくださいと。「だって、毎日あって死なないっていうことは、実はそれゼロじゃなくて3でしょ?」と。それより悪いことがあったら2、それよりいいことがあったら4にしてくださいっていうと、だんだん人間って点数が多いことをするようになって、少ないことを避けるようになるんです。そうすると、ちょっとずつ鬱改善になっていく。ノートのフェーズ1、フェーズ2は、これぐらいのサイズのノートでもできますから。5個書くだけですから。

芳麗 なるほど。武道みたいなものだと。

岡田 武道みたいなものです。

芳麗 いいですよね。節約でもなんでもそうですけど、どうしてもどんぶり勘定になりがちだから。

岡田 ああ。どんぶり勘定になる人は、最初の話で出てきたジャグリングと同じで、変にできちゃうからどんぶり勘定になっちゃうんですよね。できない人間はそんなの紙に書かないと怖いんですよ。

芳麗 岡田さんは、でもやっぱり左脳も右脳もどっちも素晴らしいというか。

岡田 訓練、訓練。

芳麗 訓練ですか?

岡田 訓練、訓練。もう僕、20歳ぐらいの時は言ってること支離滅裂でしたから。それは部下とかに全然通じなかったので、どうやれば通じるだろうっていうふうなことでノート付け出した。

芳麗 伝えるために。

岡田 はい。伝えるために「最初これ言って、これ言って」っていうふうに順番決めて、次に、その仕事やめてから大学で教えるようになって、学生に教える時にどういうふうに話したらいいか全然分からなかったので、言葉をどういうふうに探そうかっていうことで、やっぱり起承転結を書くようにした。さんざん準備したら話せるようになったんです。そうやってノートを10年以上付け続けていて、「あっ、これって法則あるんだな」って思ったからこの本を書けたんです。

芳麗 なるほど。いつも本を読ませていただいても、やっぱり引き出しがすごいなと思うんです。知識とかが膨大であればあるほど、洋服と一緒で整理って難しいなって、コーディネートが難しいんじゃないかと思うんです。でも、そうやって積み重ねていくことによって・・・

岡田 はい。整理で一番いいのは、整理しないことですね。

芳麗 あっ、整理しない。

岡田 はい。僕、情報整理一切しないですから。ノートに書いて忘れる。その日のことは、考えたことはノートに精一杯、2ページ見開きいっぱい書いて忘れる。まあ見返ししない。

芳麗 あっ、そうなんですか。

岡田 はい。僕、自分が書いたノート、まあ見返ししないですよ。だから、前と同じことを平気で書きますね。

芳麗 例えば講演しますっていう時だけ起承転結でちょっと整理したりはするけど・・・

岡田 それはできるだけ思い出してするんであって、前のやつは見ないですね。

芳麗 前のやつを引いたりするっていうわけじゃなく。でも、そうやって書いて忘れても何かが蓄積されてるんですかね。

岡田 蓄積されます。ものすごくわずかなものが。だから何か月とか何年っていう蓄積が大事なんです。これを見返したりするのは、1週間とか2週間で効果を得ようとするのと同じで、ダイエットと同じなんです。即座に痩せようと思うと、すぐに効果が出るように検索、メモを付けたり、前に書いたことをもう一回書かなくて済むように、こういうメソッドを使うとか線を引くとかってやるんです。でも、それしないほうがいいですね。

 大事なのは頭の状態をいつもよくすることであって。武道みたいなもので、どんな敵が来ても戦えるようにするというのは基本です。だから、講演の仕事があったらできるだけ準備なしに行って2時間話せる、インタビューがあったらできるだけ準備せずに行って1時間話せるというのが、もう完成形に近くなっていってるわけです。

 そこまではいろいろ悩むわけです。本を書くんだったら「何を書けばいいだろう」とかって悩むんですけれども、この状態になってくると、本を書くという注文があった編集者に「どんな本欲しいの?」って聞いて、話してるうちに「うーん、それだったら書けそうかな」と思って、そのリズムの中でダーッとメモをして、「じゃあこれで行こう。5部の構成になってて、1章から5章でこんな感じで、これでいい?」って。

芳麗 じゃあ、本をそうやって形にする時に初めてワッと出すだけであって。

岡田 それまでずっと地道にやってる訓練が、その一瞬でダッと出てくる。だから試合ですよね。試合やってそれで構成決まったら、あとはそれを書く。書く時にそれまで考えたことが出てくるので。よっぽど何か気になった時には前のノートを見返してもいいんですけど、それもできるだけせずに一から書いていったほうが、今の自分の言葉になりますから。

芳麗 なるほど。

岡田 半年前の自分の言葉は自分の言葉じゃないんですよ。だから、それがもう分からないっていうことは諦めたほうがいい。

芳麗 じゃあ、そのノートを見返さず、全部取ってはあるんですか?

岡田 取ってはあります。取ってはあって、時々読んだら知らない人が書いたみたいに面白いです。

芳麗 それは男女差なく、やっぱり全然訓練できる脳なんですか?

岡田 はい。これは男女差ないです。男子でも駄目な人は駄目ですし。

芳麗 でも、やっぱり整理しないことによる、そっちのほうが完成形であるっていうのはすごい面白いと思ったのと、整理を早く早くし続けちゃうと、小さくまとまっちゃう感じもするので、整理しないほうが味が出たりとか深みが出たりとか、いろんな混じり具合が面白くなったりするんですよね。

岡田 整理しようっていうのは西洋的な花壇。「ここにはコスモス植える」とか「ここにはバラを植える」とかいうような感じで、論理的思考とかMISEで考えるとか、ロジックツリー作るっていうのは西洋の花壇を作るみたいな。

 僕が考えてるのは原生林みたいなもので、できるだけ実りが多いようにしようと。で、1年中必ず作物が獲れるようにしようみたいなかたちで。こういう大きい自然状態を作っておいたら、頭の中冒険したら、一番望んでるものに近いものがいつも手に入る。それが理想です。

芳麗 岡田さん、なんでそんなにいろんなものを、システムだったりものの考え方を発見できるんですか?レコーディングダイエットみたいなものもすごくシンプルなところに落とし込むこともできるし。

岡田 うーん。訓練って言っちゃったら訓練になっちゃいますよね。なんなんでしょうね。それはしょっちゅう聞かれるんですけども、そこはよく分かんないんですよね。仕掛け的に言うと、30代後半ぐらいから動くようになったので。うーん・・・。宿題としていただいておきます。

芳麗 はい。それ、すごいご本人の根本ですものね。

岡田 なんだろうな。ホリエモンにも聞かれたんです。「なんで?」って聞かれて、「えーっ」って思って。たぶん仕掛けがあるんだろうと。

芳麗 ありがとうございました。すいません、ありがとうございます。






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  1. 1
    A 2012年01月06日 19:53
    書き起こし記事掲載ありがとうございます。面白かったです。
    ただ、
    岡田さんの言った指示詞(これ)の指すものが文章だけでは不明瞭なんです。
    四つの類型の名前と特徴を結びつけるのに類推しなきゃいけない。
    目の前で会話してる人には明らかなんだろうな。
    だから書き起こす人に補足してもらいたかった。
    頼むよぉ