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2011年09月10日

月刊「マキア(集英社)」10月号岡田斗司夫インタビュー全文(4/4)


 島田 今回、これを読者にタイプを自分で判定してもらうために、この本からの……。

 岡田 その本から持っていっていいですよ。それが一番いいんですけども、基本的には自己判定は一番難しいんですよ。なので、それを読んでもらって、人に決めてもらうのが一番いいんです。これ見て、私、どれだと思うって。それ、ほんとに一番早いんですね。

 もうほぼ、注目と法則は間違わないんですよ。自分も注目だとか、法則だって   ですけども、司令と理想は、ほぼ間違う。みんな自分のことを法則だと思いたがるという癖がある。

 加藤 そうなんですか。へえー。

 島田 じゃ、私もそうかもしれない。

 加藤 自分は法則だと思っているけど、違うんですか。

 島田 いや、法則だったんですけど、もしかしたら司令……。

 加藤 かもしれない?

 島田 かもしれない。今、間違えやすいって聞いたので。

 加藤 結構、じゃ、見た目とか、行動パターンとか、もてに走るかどうかで、わりとわかりやすく行動に出ますね。

 岡田 わかります。だって、もてる法則なんて、いるはずがないもん。いや、見た目がすごくよくて、周りが放っとかない場合もありますけども、やっぱり周りが放っとかないという状況がうっとおしいから、法則の女性で、すごいもてる人っていうのは、もてないで済む環境に逃げたがりますよね。

 加藤 ありがとうございます。いただきます。

 島田 ありがとうございます。

 加藤 もてると、うっとおしがると思いますね、多分、法則の人とかはね。

 島田 うん。

 岡田 はい。

 加藤 へえ。

 岡田 だから、早目に結婚して、それ以外、恋愛しなくてもいいようにしちゃうか、もしくは、徹底的に、そういうところから逃げるか、どっちか。

 加藤 恋愛回避の人生。

 島田 そのほうが。

 岡田 はい。では、何でしたっけ? あと、問題、一個ずついきましょう。

 加藤 六個の悩みがあるんですが、これについて。

 岡田 一個ずついきましょう。

 加藤 まず、給料が安い。

 岡田 給料が安い?

 加藤 はい。

 岡田 注目は、楽しく愚痴る。

 加藤 楽しく愚痴る。はい。

 岡田 はい。これに関して。「安いよな、おれたち」って言って、にこにこ笑っていれば一番いいです。

 加藤 楽しめる、それで楽しめる?

 岡田 はい。司令は、そこから抜け出すことを考えるのが一番楽しいですね。少しでも、これを切り詰めて、ためて、幾らで済んだというふうにするか、しながら、ためたお金を再投資の先を考える。自己投資して転職するとか、もしくは、株で投資するとか、何でもいいです。

 加藤 資格とってステップアップするみたいな?

 岡田 はい。法則は、安い給料の分、生活を切り詰めて省力運転する、省エネ運転するのが、一番ストレスがないです。

 で、理想は、給料が安い場合というのは、社長にかけ合うとか、自分の下のやつに、「おまえもつらいだろう」というふうに言って、やっぱり上にかけ合う。だから、給料が安いからには、どこかに不正があるはずなんですよ。不正を探していると、理想の人は、わりと楽しいですから。

 加藤 ああ、組合体質ですね。はい。では、二つ目の悩みが、結婚につながる出会いがない。

 岡田 ない? ああ。

 島田 何かしら、あと、相手に経済力がないとか……。

 岡田 結婚につながる出会いがない、全タイプに言えるのは、出会いがある場所へ行けですけども、そんな場所にいるなと言うんですけども、それは。なので、どういうふうな考え方でいくのかですよね。

 加藤 はい。

 岡田 法則は、見合い。

 加藤 見合い?

 岡田 はい。恋愛せずに結婚だけしろ。これはもう法則に絶対言える。

 加藤 ああ、いいですね。

 岡田 恋愛してから結婚って考えると、法則は何年かかるかわからないです。

 加藤 はい。(笑)

 岡田 なので、恋愛を飛ばして結婚しろと。

 加藤 はい。

 岡田 大丈夫、君たち、恋愛は無理かもわからないけど、結婚はできる。

 加藤 いいです。(笑)

 岡田 はい。で、結婚につながる出会いがないで、理想ですか。うーん……。理想、どうすればいいのかな。どういうふうに動けばいいんだろうな。女性対象ですよね。

 加藤 はい。理想……。

 岡田 いや、ごめんなさい。三十代前半で、そういうふうに聞かれたらどういうふうに答えるだろうなと思って、リアルに考えちゃったな。

 理想って、結婚につながる出会いを求めてるのかな、この人たち。結婚につながる出会いがないんだったら、不倫でも、何か浮気相手にでも、愛人でも、何でもなればいいんですよ。

 加藤 ああ。結婚にこだわらずに、理想の相手とつき合っていればいい?

 岡田 うん。そのほうが、この人たち、ストレスないはずなんですよね。

 加藤 なるほど。

 島田 無理に結婚を考えずに?

 岡田 はい。

 加藤 いい恋人がいればいいってことですね。

 岡田 はい。で、注目と司令は、彼氏、三人つくれ。

 加藤 ここは三人?

 岡田 はい。彼氏三人で運用しなさいと。司令は運用ができるし、注目は、そういうもてもての環境が好きなはずだから、つながる出会いがないというのは、一個ずつ当たって、一個だめで、次やっているからだめなんですよ。履歴書出すのだって、同時に出すでしょう? 同じ。一遍に彼氏三人つくれ。

 加藤 はい。では、三番目。

 島田 仕事が好きになれない。

 岡田 好きになれない? はい。理想は趣味に燃えろ。

 島田 趣味に    。

 岡田 はい。

 加藤 趣味に燃えろ? 

 岡田 はい。注目は、仕事を好きにならなくていいから、仕事相手を好きになれ。

 加藤 相手をね。

 岡田 はい。

 加藤 人を好きになれば、もうそれで楽しい?

 岡田 はい。司令は、金もうけの手段と割り切れ。

 加藤 ああ。

 岡田 はい。法則は、別に何かを好きにならなくてもいいです。

 島田 そもそも好きにならなくても?(笑)

 加藤 へえ。はい。

 島田 外見のコンプレックスで、人と話すのが……。

 岡田 話すのが苦手?

 島田 そうですね。美容雑誌なので、外見へのこだわりというのは強いものがあるんですけども。

 岡田 はい。

 島田 そのコンプレックスで苦手、どうコンプレックスとつき合っていくのかと。コンプレックスがあった上で、前提として。

 岡田 まず、注目は、「女は愛きょう」という言葉を、ほんとに、何だろうな、座右の銘にするぐらいに考える。もし外見にコンプレックスがあって、それがどうしようもないと思っているんだったら、絶対に、もう女は愛きょうだと思って、いかに笑顔を振りまいて、いかに明るくするのか、周りを楽しくするのかを考えるのが、一番苦痛が少ないです。

 で、司令は、外見のことでばかにされないようにする。ですから、外科的手術を含めて、打てる手はすべて打つです。

 加藤 すべて打つ?

 岡田 はい。打てない場合は、マツコ・デラックス路線。

 加藤 ああ。(笑)そうか、お金もかけて、すべて打つ。そうか。

 岡田 はい。

 加藤 ばかにされないようにする。

 岡田 法則の場合は、人と話さなくも済む仕事をする。人と話すのが苦痛、ただでさえ、人と話すのが苦痛だから、できるだけ人と話さないようにする。

 さあ、理想だ。理想が外見コンプレックスがあって、人は話すのが苦痛だったらどうなるんだろうな。手に職をつけるですね。

 加藤 ああ。

 岡田 はい。

 島田 職人ぽいですよね、理想の人は。

 岡田 はい、そうです。

 加藤 職人になっちゃえばいいんですね、もう。

 岡田 なっちゃえばいいです。仕事で尊敬されるというんでしょうか。

 だから、法則とちょっと似てるけど違うんです。法則は、それで人と会わないようにするなんですけれども、理想は、仕事で評価されるようにするという考え方ですから。

 五、婚活して結婚したが、離婚したい。

 加藤 はい。

 島田 そうです。意外と(?)。

 岡田 したいですね。はい。注目、離婚の前に浮気しろ。

 加藤 それはどうしてですか。

 岡田 ちょっと待ってね、これは司令に……、いや、司令はそれ、できないんだよな。

 一緒にいるのが嫌だから離婚したいって、注目は考えちゃうんですよ。つまり、損得でなくて、感情で考えちゃう。

 加藤 もう嫌なものは嫌になっちゃう?

 岡田 はい。でも、離婚するのって、手間がかかるので、行き先決めてから離婚したほうが有利なんですよ。

 つまり、再就職先決めてから、今の仕事やめたほうがいいですよね。

 島田 うん。

 岡田 でも、とりあえず、やめて、やめてから仕事探したら、何か無職の状態で仕事を探さなきゃいけないじゃないですか。それよりは、もう一回、結婚するぐらい魅力があるんだったら、ちゃんと浮気もできるはずだから。

 加藤 ははあ。

 岡田 はい。

 加藤 じゃ、この人ならできるということですね。

 岡田 まず、注目だったら、先に浮気をしろ。

 加藤 はい。

 岡田 で、法則は、有利な離婚ができるような状況をまずつくれ。

 加藤 例えば?(笑)

 岡田 例えば、相手の浮気の証拠をでっち上げるとか、友達に頼んで、相手に浮気させるとかですね。こんなに時間が帰ってこなかったというメモを毎日つくって、で、家裁に出す書類の準備をためるとか、そういうふうに、離婚というのを一年先と考えて、今から準備を、もうすぐに始める。ですね。

 司令は、離婚したら、どういうふうにするのかのプランをすぐ立てる。例えば、住む場所はここに行くとか、親にはこういうふうに話すとか、友達には言うとか、あと、クレジットカードの名義をこっちに書きかえるとか、準備を、具体的な準備をすぐやるですね。

 加藤 そうすると、自然と、もう……。

 岡田 多分、離婚したいと思った瞬間に、司令は、もうするしかないんですよ。

 加藤 するしかないんだ。迷うことはないと?

 岡田 はい。だから、法則の一年がかりで準備するのに対して、多分、司令は、二カ月とか、一カ月で準備するべきなんですね。早いこと。

 加藤 なるほど。

 岡田 そんなに結論が出ているということは。

 それで、理想は、しないんですよ。

 加藤 しないんですか。

 岡田 離婚したいと言っているだけで。はい。

 島田 理想型は?

 岡田 はい。結婚したけど、離婚したいって言っているだけで。なので、次の恋愛が来るまで待つ。

 加藤 しないっていうのはどうしてですか。実行には移したくない?

 岡田 何か不満があって、離婚したいとかって、年がら年中、どうせ言っているから、自分でも、多分、それが本気かどうかよくわからないんですね。

 島田 ほんとにしちゃったら、後悔しやすい?

 岡田 うん。ほんとにしちゃったら、そうですね。後でちょっと動けないから、それよりは、次に好きな人ができたら、勝手に離婚したくなるので、結婚して後悔しているから離婚したいというのでは、そんな程度の動機では、理想は多分動けないんですね。

 加藤 ああ、なるほど。はい。

 島田 次は、震災があって、ひとり暮らしの方は不安を持っているようなんですが、どうしたら。

 岡田 法則は、基本的に見合いですね。見合いか、もしくは実家に帰るかを考える。で、注目は、レベルをうんと下げて結婚する。司令は、ルームシェアを考える。多分、理想も、ルームシェアを考えて大丈夫ですね。

 結局、この寂しさというのにどういうふうに対応するのかなんですけれども、ひとり暮らしが不安で寂しかったり、不安だったりすることに対して、まず一番弱いのが注目なんですね、こういうことに関して。なので、この人は、これまで、この人とは結婚できないなと思っていた、ランクというか、足切りを緩めて結婚するほうが、多分、幸せなんですね。

 その次に弱いのが、理想なんですよ。ただ、理想は基本的に、自分の思い通りでないと生きていけない生き物なので、この辺を取り引きと割り切っている司令の人たちと一緒にルームシェアみたいなのを考えのが、多分、いいと思うんですね。

 逆に司令は、ひとり暮らしが不安だから、足切りを下げて結婚しようという、そういう自分の安売りができないと思うんですね。なので、ルームシェアのほうが向いている。

 加藤 そうか。

 岡田 法則の人は、その不安というのが、自分では見えにくいんですね、感情だから見えにくいので、実家暮らししようかなとか、もしくは、見合いしようかなと考えられるだったら、そっちのほうをやったほうがいい。

 加藤 よく考えて、一人でもいいかなと思ったら、ひとり暮らしを続けることも?

 岡田 法則の人は、多分、他人と一緒に生きるのが、すごいしんどいので、基本、ひとり暮らしのほうが楽なんです。

 なので、ちょっと待ってくださいね。震災以降、ひとり暮らしに不安。うん、そうですね。タイプ関係なかったら、ペット飼えばと思いますけどね。

 加藤 そうか、ペット。

 岡田 何かひとり暮らしに不安な人は、頼れる人を探すんじゃなくて、頼ってくれる人を探すほうが、多分、正しいんですね。で、ペットは、維持がそんなに、男みたいにかからないわけに、自分を頼ってくれるので。

 加藤 じゃ、ペットで代用がきく、ひとり暮らしが紛れるのは。

 岡田 いや、どれもですよ。

 加藤 みんな? みんなそうですか。

 岡田 どれもそうですよ。

 加藤 はい、ありがとうございました。

 島田 ありがとうございました。

 加藤 おもしろかったです。ありがとうございました。充実いたしました。

 岡田 よかった、よかった。

 加藤 いっぱいお時間いただいて。

 島田 一時間、はい。

 岡田 いえいえ。

 島田 じゃ……。

 岡田 いや、絶対、僕、二時間要らないと思った。

 島田 すいません、心配だったので。

 岡田 わかります、はい。僕は聞かれたら、答える早いので。

 加藤 私は、前に取材させていただいたので、多分、一時間ちょいで大丈夫だなとは思ったんですが。

 島田 ありがとうございました。

(終わり)






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