私は住まいが埼玉県の上の方なので、ロフトプラスワンに行く時はいつも最終電車が気になります。
このたび(めでたく!)出版される『遺言』も、そういったイベントの1つでした。
10年以上前から、岡田斗司夫のトークイベントには、可能な限り足を運んでいましたが、ガイナックス時代の話が出てくる際のお客さんの集中度はいつも尋常じゃなくて、みんな(私も)聞きたい話がついに!と、毎回気合を入れて通っていました。
初めは、ハロウィン2デイズの2日目として、1回で終わるはずだったこのイベント、「終わらないからまた来月」「今日も終わらないから~」と、話し ても話 しても終わらず次々延びていくさまは、まるで「アントニオ猪木ファイナルカウントダウン」みたいだな。と、友人と話した事もあります。ずっと聞いていたくて最終電車を逃し、JR大宮駅から自宅までタクシー代15000円をかけて帰った事もありますが、別にもったいないと思った事はありません。
結局6回(『寝言』もあわせると7回)まで回を重ねたわけですが、むしろこちらにとっては歓迎でしたし、半年以上通ってると徐々に熱いものが注入されていくような錯覚もありました。『まんが道』を読むようなものですね。
目次を見るだけでも、様々な記憶がよみがえってきます。
- すべてのシーンに意味がある『DAICON3』
- TV版『オネアミスの翼』(核実験あり)
- アニメ業界とゲーム業界、評価基準のちがい
- 核ミサイルも脱衣する
- 「矛盾点をなくす」よりも「心の温度の管理」
- 観客を否定してお金をもらってはいけない
オタク文化創成期の証言のみならず、クリエイター論としても感心する事ばかり。
イベントの最中には「書籍化などはしない」という発言があり、この濃厚な内容を、約150人しか観られないイベントで終わらせてしまうのはもったいない!
と、かねてから残念に思っていましたので、イベント初回から3年たって、出版という形で多くの人の目に触れる結果となったのは、毎回通った者としてとても嬉しい事です。
厚くて重くて高い本ですが、それに見合う内容は保証します。
ぜひ、読んでみてください。
遺言
岡田 斗司夫

- 定価:¥2,835 (本体 : ¥2,700)
- ISBN4480864059