FREEexなう。

2010年03月13日

岡田斗司夫「FREE」インタビュー(週刊ダイヤモンド) その10

その9)からの続き               その1)はこちら

Q.参加したいですね…。あの、ちょっと先ほど出てきたソニーの話なんですが、ここ最近の凋落についてはどのように見ていますか。依然、注目度は高いんだけれども、イメージキャピタルは減ってきているような印象なのですが。

SONYにしてもトヨタにしてもなんにしても同じなんですけども、評価経済と株価が連動しているじゃないですか。注目度と評価が株価と連動して、実体経済と評価・注目経済とが、上場の株式会社の場合、変にリンクしているから、扱いにくいんですね。純粋な評価・注目経済が株価と連動している場合って、一気に悪い評判が立つと、そこで株価が下がり、株価が下がったことによって悪い評判が立って、それによって社内の資金とか準備金がなくなって、開発ができなくなって、短期的な利益を目指してっていう、悪の、悪いフィードバックを生んでしまいますよね。
 

その辺で言えば、SONYの凋落っていうよりは、企業の寿命がものすごく短い時代になったなと。つまり、昔は企業の寿命が平均50年とか70年とかいう風に言われていて、最近は景気が悪いから25年だと。で、今は15年っていう風に言われてますよね。こういう急加速、急転落の時代になってきたと。 SONYもその例外じゃない。で、SONYの原因は何かって言うと、ランダムによる偶然です。

 

Q.では、「評価経済」では、当たるのも下がるのも偶然ですか?

下がるのはある程度、原因はあるんでしょうけれども。当たるのには原因がない。だからこれからの、ますます難しくなるのは、成功した人への成功インタビューっていうのは、その度にやるんでしょうけども、どんどん意味がなくなってくる。
 

じゃあSONYが、ダメになってしまう原因は何かというと、この企業の急上昇・急降下の時代に最初に乗ってしまったからですよね。人気がある企業だからこそ、人気が上がる落ちるに関してはすごく弱い。だから、アップルもいつそうなるのかは分からない。つまり、SONYというのは、よそよりやや価格が高いんだけれども、人気や神話にも支えられていた部分がある。そういう人気や神話というものはビット社会のものだから、簡単に上下する。ビット以前のマスコミ時代だったら、プリントされたものとかテレビで録画したものを編集して、スポンサーのOKを取ってからオンエアする場合は、その評判というものが上がりにくいんだけれども、落ちにくいわけですね。だから人気とか神話というものが保たれるんですけど、今は逆にそれが上がりやすく落ちやすい。一瞬で、ネットの世界には神が現れるけど、それは同様に悪魔も現れるわけですね。みんなに散々にコテンパンにやられて、あっという間に評判を落とすようになる。だから SONYは一度悪いところを言われ出すと、悪い情報がざっと集まり出して、評判が落ちやすくなり、結果評判が悪くなると、株価まで落ちちゃうという、負のスパイラルに陥る。
 

だからトヨタも今、それですよ。ただ単に、トヨタのレクサスがどうだ、というんじゃなくて、レクサスの評判が落ちてしまい、評価が下がったことでエライことになりつつあると。じゃあそれは新しい社長が悪いからだとかなんとか言うんですけど、それはトリガーの1つにしか過ぎない。評判が急激に落ちると企業はいつ潰れてもおかしくないという今の恐ろしい時代の影響を、ただ単に最初の頃に受けて、「トヨタまでも」という風に言われているだけです。あんなの回避できないですよ。誰が社長になっても、今回の被害の25%くらいは差があるかもわからないですよ? すごく有能な社長がいて、リーダーシップがものすごくあったら、今陥っているトヨタの苦境の2割くらいは軽減できたかもしれないけど、それでも2割ですよ。ランダムに起こってくるあんな事件と、それに対する対応のスピードっていうのは、絶対に誰にも対処できない。

その11)へ続く




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