ゆい:「そんなわけで、『遺言』が出版されましたね」
ごん:「そうですねえ。やっとですよ。調べると元のイベントってのが、2007年の10月31日ですよ」
ゆい:「そんな昔! みんな若かったんじゃないのかな」
ごん:「そりゃ、若いちゃー若いのですが、当時の記憶を探って、遺言のあれこれを書かないといけないんですって」
ゆい:「それは大変だ。3年前の10月なんか覚えていないよ。昨日の晩ご飯だって解らなくなったのに」
ごん:「どうせ玉子ご飯とかだからいいじゃん。で、当時は岡田斗司夫の出演するトークイベントには結構行ってたのですよ。『アミーゴス』とか『オタ大賞』とか『オタク・イズ・デッド』とか『世界征服』とか色々」
ゆい:「さすが、ロフトプラスワンの住人(笑)サブカル野郎! 吉田豪に”いつもの連中”っていわれるだけのことがあるじゃん」
ごん:「そのイベントで”岡田社長のガイナックスちょっといいはなしー!”ってのが突然ポン! って出ると燃えるわけなんですよ。”庵野君が岡田刺繍の核シェルターに備蓄していたあんこだけで生存してた”とか、”ナディアの納品を車二台で爆走! 一台事故っても放送大丈夫!”とか、”王立でこんなにお金使ってボーン!”とか」
ゆい:「ああ、スタイリッシュな映像の裏にはこんな事があったんだ的な(笑)」
ごん:「それで、ガイナックス時代の話だけをするイベントってのが、ジャストマッチだったんですよ。当時は燃えてロッビーの前に陣取ってチケッツ購入ですよ。30分前から待機。同時刻販売のチケッツ購入しようとしてた女の子半泣きとか」
ゆい:「超迷惑ですね。すぐに売切れないからいいじゃないの」
ごん:「いや、結構すぐに売切れるもんだったんですよね。その日に買えると思うんですが。まあ、整理番号が前の方がいいんですよ。だからいつも1番〜10番あたりだったし」
ゆい:「どうせ、一人で座って喋っているだけでしょ! っつーか、いつもいつも同じ所に座ってるじゃないの!!」
ごん:「知人に”なんでいつも同じ場所にいるんだよ!”って突っ込まれましたねえ(遠い目)」
ゆい:「それで1回目だっけ?」
ごん:「いや、その当時は岡田斗司夫2daysとかだったんですよ。遺言は2日目。前日にダイエットイベントをやったんですよ」
ゆい:「ダイエットのノウハウとか?」
ごん:「うんにゃ。岡田刺繍黄金時代話。3メートルぐらいの天狗の顔が家の壁から透けて出てくるとか、姉貴の部屋にブランコとか、木原さんがどでかい声で喋るとか、なんかそんな感じ」
ゆい:「なにそれ。ダイエット関係ないじゃない」
ごん:「あとね、”サイン貰う意味が解らないよお!”、って言われて木原さんに”んなことを言うな!”とか。自分も貰う時に”テンション下がるんで辞めて下さい”とか言ってみたりしました」
ゆい:「これから、サイン会とかあるかもしれないから、そんな事を書かないの(笑)」
ごん:「で、次の日ですよ。客の方が気合い入ったかもしれないんですね。これは貴重な体験だ! って。まさか計6回×3時間半もやるなんて思わなかったけど」
ゆい:「内容って、本書籍とそんなに変わらないんですか?」
ごん:「うん、内容的はそのトークから落とし込んでいった形になると思いますけど、やっぱりそれとこれとは別者になるんじゃないのかな?」
ゆい:「それは楽しみですね。イベント行った人でも、残念ながら参加できなった人も大丈夫ですね」
ごん:「分厚いと思うよ。フリーぐらいあると思う。鈍器ですよ。これからオタキングexではこの書籍を武器として使います!」
ゆい:「社長の著作は大事にしなさいって!」
ごん:「で、イベントなんですけど、『ダイコンフィルム』〜『王立』〜『トップ』〜『ナディア』って思うじゃないですか。それ以外のアマチュア特撮とか、あげくはパソコンゲームとかまでの作品解説とかまでやって下さって」
ゆい:「もはや、体験した人の方が珍しいレベルとか」
ごん:「そうでもなさそうなんですよ。さすがのロフトプラスワン。それを昨日の用に話す岡田さんと当たり前に質問する観客。異常なカルマがそこにあるんです」
ゆい:「あの時代にパソコンゲームをやられていると、それはカルマを背負ってますねえ。で。そんな作品にも、いろんな意味が込められているんですか。というか、イベントではやっぱりガイナックス話ばかりでしたか?」
ごん:「というよりも、作品に込められた意味、その作品を創るためにどういう魂が込められるのか、ものつくりとは何か?まであって。まあ、読むと”そりゃあ、死屍累々になるよね。『蒼きウル』が完成しないわけだ”って」
ゆい:「貞本さんのエース休載期間を延ばした意味がないじゃない(笑)」
ごん:「うん、それでも見方によっては、クリエイター側の山賀さん庵野さん赤井さん貞本さん前田さんと裏方側の岡田さん武田さん井上さんとかの友情物語でも あるんですよ。そこはステキですよ。まんが道でテラさんのホームランに感動した人は必見。だから、『さるマン』とか『G戦場』とか『バクマン』とも類似性があるから、それがら好きな人にも勧められる」
ゆい:「細かいネタを入れないの!」
ごん:「それに、なぜか岡田さんがガイナックスインタビューズに入ってなかったという微妙な感じもここで補完ができるし」
ゆい:「それは、まあ、ねえ」
ごん:「伝説の澤村社長話も出てくる!」
ゆい:「だから、触れちゃダメだって!」
ごん:「そんなわけで、そのイベント内容をちまちまブログに書いてたわたしも大感動ですよ」
ゆい:「お、やっとカミングアウトですか」
ごん:「世の中カミングアウトの時代ですよ。半年ぐらい追いかけましたからね。うん、だからこの書籍は自分自身が一番楽しみにしていたんです」
ゆい:「キレイにまとまったね。ではここら辺で。お後がよろしいようで」
というわけで、ゆい=ごん=れんげ草のエイジでした。
遺言
岡田 斗司夫
- 定価:¥2,835 (本体 : ¥2,700)
- ISBN4480864059