FREEexなう。

2010年10月10日

[悩みのるつぼ]子供がささえ?

「子供が支え?」 朝日新聞 平成22年10月9日(土)
○相談者 30代半ば シングルマザー

フルタイムで働く30代の女性です。
私は1人で出産しました。妊娠で、それまで愛を表現してくれていた同居中のパートナーは態度を「豹変」させ、去りました。私は両親と心のつながりは持てず、すべてをさらけ出し相談できるのは姉だけでしたが、その姉は死にました。
子供のためにも両親と行き来し、おじいちゃん、おばちゃんの存在で寂しい思いをしないようにしてあげたいし、しなければならない、と思います。ですが、私は両親に近づくと、精神的なトラブルがおこります。子どもの頃、母親から言葉や力の暴力を受けたせいでした。10代のころ、それで具合が悪かったこともありました。
最近はかわいい子どもがいて、今生きがいなのですが、イライラした時にたまに私の中に、「この子がいなければ愛情も失わず、今までの生活も失わなかった」との馬鹿な気持ちが浮かびます。冷静であれば、「この子のおかげでウソの愛情もわかったし、生きる理由ができた」と思います。
しかし子供の存在を、生きる支えにしていいのでしょうか。子供のために良い母親を目指しますが、簡単に壊れる目標でもあります。私は今でも「違う親のもとに生まれていれば」と思います。自分の根源を否定して自分を否定する、自分自身を認められません。どうすれば自分自身を認め、安心した気持ちで子供に愛情を注げるでしょう。

○回答者 岡田斗司夫
「どうすれば自分自身を認め、安心した気持ちで子供に愛情を注げるでしょう」ということは、あなたは「自分自身を認められない」「安心した気持ちになれない」という状態。だから「愛情が注げない」んです。
実はあなたは自分の子供が好きじゃない。なのに、無理して育児している。だから辛い。問題の本質はここです。
この状態で「良い母親」になろうとしても苦しいだけ。逃げ場がないんですよね。
大事なのは、心の復活です。自分を責めたり、生まれてしまった子供を責めたりする気持ちから、いかに立ち直るか。
いまあなたに必要なのは「育児リハビリ」です。自分のために育児しましょう。「子供のため」とガマンせずに、子供を「自分のリハビリのための道具」と割り切ってください。
子供は、全面的に保護者の助けを必要とします。あなたがいなければ、生きていけない。
あなたを全肯定し、求めてくれます。あなたが親や彼氏に求めても与えてくれなかった「本当の愛情」が、ここにあります。
頼られて、圧倒的に求められることは、とても自分の心にパワーを与えてくれます。癒しになります。
同時に、子育ては非常に大変で、逃げたくても逃げられない人間関係です。これはとても厳しい心の訓練になり、あなたが両親や彼氏のトラウマから立ち直るチカラになるでしょう。
子供のために育児しなくていいんです。子供を今は好きになれなくてもかまわない。
ずるい気持ちで「自分のリハビリのため、子供を利用する」と考えてかまいません。
だってそのほうが、今よりずっとあなたが楽になるから。あなたが楽になった時はじめて、「私のリハビリに利用しちゃったね。ありがとう」と我が子に生まれてきたことを感謝できるかもしれません。
ムシャクシャするときは子供に怒鳴ってもいいんですよ。そうすればなぜ、母が昔あなたに怒鳴ったか理解できる。母をゆるして過去の自分と仲直りできる。そんな道具に子供を使ってください。
子供はあなたのリハビリのための、大事な道具です。だから大事に育ててあげてください。
それで大丈夫。いまより幸福な親子に近づけますよ。




コメント一覧(新規コメント投稿は、上のFacebookソーシャルプラグインをお使いください)